目指すはAIアプリ版の“App Store”、時価総額1500億円「AI inside」急成長の理由
AI inside創業者で代表取締役社長CEOを務める渡久地択氏  すべての画像提供:AI inside

「世の中の至る所にAIを入れていきたいんです。AIは人間の役に立つものだと考えていますから、そのAIがさまざまな領域で、たくさんの人の役に立つことで世界もより良くなるだろうと思っています」

そう話すのはAI inside創業者で代表取締役社長CEOを務める渡久地択氏だ。2015年設立の同社はAI-OCR(AIを活用した文字認識技術)を軸とした自社プロダクト「DX Suite」を中心に、AI関連の製品を複数展開。2019年12月には東証マザーズへ上場した。

当初こそ「金融大手などエンタープライズ向けにAI-OCRを提供する会社」という色が強かったものの、近年は初期費用無料・月額3万円から利用できるプランを武器に中堅中小企業への導入が加速している。2019年12月末時点で510件だった契約件数は、1年で1万2942件まで拡大した(2019年12月末時点)。

この所は株式市場での評価も高くマザーズ上場企業の中では常にトップ10に入る状況。ピーク時に比べると落ち着いているものの、時価総額も約1500億円を維持している。

“AI inside X”の実現へ3つのプロダクトを展開

現在AI insideでは「AI inside Cube(以下Cube)」「AI inside Learning Center(以下Learning Center)」「DX Suite」 という3つのプロダクトを手がけている。