Photo by Thibault Penin on Unsplash
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  • 安定した面白さがある、人気シリーズの最新シーズン
  • 今年も日本を席巻したNetflixの「韓国ドラマ」

人気ドラマの新シリーズから新作ドラマなど、2021年もさまざまな作品を配信したNetflix。今では配信される作品数が多すぎるあまり、どの作品を観ればいいのか分からない人も多いのではないだろうか。

そこで年末年始休暇に向けて、この記事では今年配信された作品(新シーズンも含めて)の中から、Netflixの経営陣を取材して以降、どっぷりNetflix作品にハマっている筆者がオススメするイッキ見したいドラマ作品をまとめた。

安定した面白さがある、人気シリーズの最新シーズン

『ペーパー・ハウス』

8人組の強盗団が、人質を取ってスペインの造幣局に立てこもった。首謀者は、計画を進めるためには警察すら手玉に取る。空前絶後の強盗事件の果てに待つものとは?
引用元:Netflixより

Netflixを代表するドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』と同様の人気を誇るドラマ『ペーパー・ハウス』。その最終シリーズとなる“シーズン5”の後半パートが12月3日から配信されている。

この作品は、「教授」と名乗る謎の人物が、過去に犯罪をおかしたスペインのお尋ね者8人を集め、スペイン王立造幣局から24億ユーロ(日本円で約3000億円)を強盗する、というストーリーから始まる。想定通りに進まない作戦、仲間割れ、教授の華麗な采配など観ていて飽きない怒涛のストーリー展開が、この作品の魅力となっている。

作品を観ていて感じるワクワク感、ハラハラ感は人気海外ドラマ『プリズン・ブレイク』に通ずるものがある。まだ観たことがない人は、シーズン5まで一気に駆け抜けてほしい。なお、『ペーパーハウス』は韓国でリメイクされることが決まっており、そちらの配信も今からとても楽しみである。

『エミリー、パリへ行く』

シカゴでマーケティングの仕事に励んでいたエミリー・クーパーは、思いがけずパリで念願の職を手に入れ、仕事に恋に友情に全力投球の夢の海外生活を開始する。
引用元:Netflixより

2020年10月に配信がスタートすると、瞬く間に『面白い』『(主演の)リリー・コリンズがかわいい』『ファッションがお洒落』という口コミとともに、人気作品となった『エミリー、パリへ行く』。その最新シリーズにあたる“シーズン2”が12月22日に配信された。

ストーリー展開やパリの街並みが楽しめる点も魅力だが、個人的にはフランス人の「土日に仕事の連絡をするのは違法だ」といったような仕事に対する価値観などが知れて面白い。また1話約30分なので、イッキ見にオススメだ。筆者もまだシーズン2を観終えていないので、年末年始の休みを使ってイッキ見しようと思う。

『ウィッチャー』

リヴィア出身で変異体(ミュータント)のゲラルトは、怪物退治を請け負う凄腕ハンター。陰謀と策略が渦巻く戦国の世で、運命に導かれるように戦い続ける。
引用元:Netflixより

アンドレイ・サプコフスキの原作小説に基づくファンタジードラマ『ウィッチャー』。配信開始から4週間で7600万世帯が視聴するなど、当時は“Netflix史上最も視聴されたシーズン1”と評された作品。その“シーズン2”が12月17日から配信されている。

世界中で人気を博したドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界観と似ている部分も多く、同作が好きな人はハマること間違いないだろう。戦争のシーンや剣戟などのアクションシーンの映像は圧巻の一言。ストーリーもそうだが、映像美も楽しめる作品だ。

『YOU ー君がすべてー』

危険な魅力と異常な執着心を持つ男は、ひとたび狙いを定めた標的を決して逃さない。彼女の人生に深く入り込むためなら、どんな手段を取ることもいとわない。
引用元:Netflixより

キャロライン・ケプネスによる同名小説シリーズをドラマ化した『YOU ー君がすべてー』。最新シリーズとなる“シーズン3”が先日、ついに配信された。

一目惚れした女性に近づくためにストーカーと化し、危険なアプローチを重ねていく主人公。猟奇的とも思える行動には思わずゾッとしてしまう。物語が進んでいくにつれて、主人公の心境に変化が訪れるのも面白い。サイコ・スリラー系が好きな人にオススメだ。なお、「YOU ー君がすべてー」はシーズン4の制作もすでに決定している。

『Lupin/ルパン』

父を陥れた裕福な一家への報復に乗り出したアサン・ディオプ。怪盗紳士アルセーヌ・ルパンのごとく、あくまでもスマートに計画を実行していく。
引用元:Netflixより

『怪盗紳士ルパン』を現代版にアレンジしたドラマ『Lupin/ルパン』。2021年1月にシーズン1が配信されると、28日間で7000万世帯が視聴。フランスのみならず、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、イタリア、スペイン、ポーランド、ベトナムなどで人気第1位を獲得するなど、瞬く間に人気の作品となった。シーズン2は今年の6月に配信されている。

小気味良いテンポで物語が進んでいくほか、1シーズン5話で構成されているため、あっという間に観終わる。シーズン2で一旦物語に区切りはつくが、新たにシーズン3の制作も決定している。果たして、どんな物語になるのか。そちらも今から楽しみだ。

『エリート』

労働者階級の学生3人がスペイン随一のエリート私立高校へ編入することに。ところが学内で富裕層の生徒たちとの間で衝突が起こり、やがて悲劇へと発展していく。
引用元:Netflixより

スペイン随一のエリート私立高校を舞台とする青春サスペンスドラマ『エリート』。スペイン版『ゴシップガール』とも言われているが、物語は学園内で発生した殺害事件の犯人を捜すサスペンスをベースに進んでいく。

ゴージャスでミステリアスな雰囲気のもと、貧困格差や複雑な人間関係などが描かれている点が面白く、ハマる人も多い。今年の6月にシーズン4が配信されたばかりだが、すでにシーズン5、シーズン6への更新が決定している。

『イントゥ・ザ・ナイト』

ハイジャックされた深夜便の乗客乗員たちは、謎の宇宙事象により地上で大惨事が起こっていることを知る。助かるためには、太陽を避け西へ飛行を続けるしかない……。
引用元:Netflixより

ポーランドのSF作家ヤチェク・ドゥカイが2015年に発表したSF小説『The Old Axolotl』を原作にしたドラマ『イントゥ・ザ・ナイト』。Netflixとしては初のベルギー製作のドラマとなっている。「太陽光を浴びると即死するようになった世界」をテーマに、シーズン1はハイジャックされた飛行機の中で物語が進んでいく。

興味本位で観始めてみたら、想像以上に面白かった作品。こちらも1シーズン6話構成、各エピソード約30分となっているため、サクサクと観ることができる。

今年も日本を席巻したNetflixの「韓国ドラマ」

『イカゲーム』

勝てば天国、負ければ…即死。賞金に目がくらみ、奇妙なゲームへの招待を受けた参加者たちを待っていたのは、昔ながらの遊びを取り入れた死のゲームだった。
引用元:Netflixより

今年のNetflixを語る上で欠かせない作品が『イカゲーム』だろう。配信開始から28日間で1億1100万世帯が視聴するなど、全世界で人気を博し、Netflix史上最大のヒット作となった。今年のハロウィンでは世界中で作中に登場するキャラが着用している緑色のジャージや赤色のジャンプスーツを着る人が続出するなど、社会現象を巻き起こした。

グロテスク系やバイオレンス系の作品が苦手な人にはオススメしにくいが、そこが問題ないようであれば、未視聴の人はぜひ年末年始の機会に観てほしい。

『ヴィンチェンツォ』

マフィアの顧問を務める韓国系イタリア人の弁護士が、母国韓国で繰り広げる壮絶な戦い。その目的は、ばく大な富と利権を握る巨大組織に正義の鉄ついを下すこと。
引用元:Netflixより

2020年に大ヒットした韓国ドラマ『愛の不時着』や『梨泰院クラス』に続く形で、2021年に大ヒットした韓国ドラマは『ヴィンチェンツォ』だろう。『ヴィンチェンツォ』は正義が悪を倒す「勧善懲悪」が物語のベースとなっており、巨悪を倒す瞬間の痛快さが印象的な作品。日本のドラマで近いものを挙げるなら、『半沢直樹』だろう。

「韓国ドラマは途中で飽きてしまう」という人もいるだろう。『ヴィンチェンツォ』も3話までは淡々と話が進んでいくが、4話から物語が一気に動く。そこからは1話あたりの長さを感じないくらいにイッキに見てしまう。個人的に今年1番面白かった韓国ドラマだ。

『海街チャチャチャ』

都会を離れ、海辺の町で開業した歯科医と、できないことなど何もない"万能ニート"の青年。すべてにおいて正反対な2人は、何かにつけて衝突してばかりで......。
引用元:Netflixより

『イカゲーム』大ヒットの影に隠れていたからか、あまり話題になっていなかったが、個人的に『ヴィンチェンツォ』と同じくらい面白かったのが『海街チャチャチャ』だ。

ローカルな海の街を舞台にした男女の恋物語がテーマになっている作品。物語自体も面白いが、個人的には物語の脇を固める人物たちが、みんな不思議な魅力を秘めていて愛着が湧く。クスッと笑ってしまうようなポイントが随所に散りばめられており、気がついたら1話が終わっている感じだ。『ヴィンチェンツォ』とは真逆のほのぼのとした世界観で、とても癒される。

『愛の不時着』や『梨泰院クラス』、『ヴィンチェンツォ』『海街チャチャチャ』と個人的に面白いと感じる韓国ドラマは、どれも脇を固めるキャラクターたちが面白い、『愛の不時着』であれば第五中隊、『梨泰院クラス』であればタンバム、『ヴィンチェンツォ』であればクムガ・プラザの住人たち、『海街チャチャチャ』であればコンジン洞の住人たちだ。個性的なキャラクターが印象的な脇役が多いと面白く感じる。

この記事では、個人的にオススメしたいNetflixのドラマ作品を10個ピックアップした。2022年は『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の最新シリーズの配信が予定されているほか、日本のオリジナルドラマ作品の配信も多数予定されている。

2020年の『クイーンズ・ギャンビット』、2021年の『イカゲーム』といったような、予想もしていなかった作品が世界中で大ヒットを巻き起こすのがNetflixの面白いところ。来年も韓流旋風は継続するのか、それとも日本から世界でヒットする作品が生まれるのか。来年配信されるNetflix作品も存分に楽しみたいと思う。