聞きたいけど今さら聞けない、Web3の基礎とこれからのインターネット【前編】
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Web3(またはWeb 3.0)についてはすでに多くのところで話題になっています。ブロックチェーンを基盤とした新しいウェブのかたちについて多くの解説記事が出ていますが、その理解を深めるためには基礎から学べるように、もう少し丁寧な解説が必要だと考えました。

これまでとは異なるアーキテクチャーを持つこの新しいウェブがどんなものなのか、さらに一歩踏み込んで、前後編に分けて解説してみます。まず前編となる本稿では、Web3登場以前の課題と、それをWeb3がどのような方法で解決しようとしているのか、探ってみましょう。

Web3が登場する以前の課題とは?

Web3が生まれた背景やその定義については、インターネットの歴史を交えてすでにたくさんの説明があるので、ここでは簡単に触れておくだけにしておきます。

Web3は、ブロックチェーン・Ethereumの共同創設者で、その後Web3 Foundationを立ち上げたギャビン・ウッド氏が2014年に定義しました

ウッド氏はエドワード・スノーデン氏が告発した米国政府によるソーシャルメディアの監視などに対抗する手段として、ブロックチェーンを基盤としたウェブの構築について定義をしています。ただ、もっと現代的に解釈するのであれば、ベンチャーキャピタル・Andreessen Horowitz(a16z)のパートナー、クリス・ディクソン氏が定義した言葉がわかりやすいでしょう。