Photo by Art Rachen on Unsplash
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今や誰もが聞くところになったキーワード「NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)」。テレビ番組やネットニュースでも取り上げられるところになりましたが、しばしば聞くのは「NFTでいくらもうかった」という話。とりわけNFTアート作品の売買を通じたもうけ話が先行しています。

 「Collectibles(コレクティブルズ)」と呼ばれる領域では、いわゆる「収集家」の人が作品をやり取りし、Bored Ape Yacht Clubなど著名なコレクションでは、時には数千万・数億円単位の取引も行われています。3Dのキャラクター画像などに平気で数十万円の値がつきます。

ここまで聞くと、機関投資家のような人たちが利益を上げるための商材としてNFTが存在してしまっているように思えます。実態を見れば、その視点も正しいと言えますが、本記事では売買者視点でNFTを見るのではなく、クリエイター視点でNFTを捉え、NFTがもたらしたクリエイターの活躍の場を3つのユースケースから考察していこうと思います。

「データ信頼性」をもたらしたブロックチェーン技術

Photo by Arstin Chen on Unsplash
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本題を説明するために、NFTがもたらした価値の1つを紹介したいと思います。それはデジタルデータに「信頼性」をひも付けた点です。具体的にはブロックチェーンを応用した技術により、本物とコピーを見分けられるようになった点が挙げられます。

従来は、物理的なモノの価値を証明するために、鑑定士が活躍し、該当物が正真正銘の「本物」であることを証明するために鑑定を行ってきました。真贋の証明が多くの人に支持されたモノは、「これは本物である」と市場で合意形成がなされ、「市場の約束」となります。