シェアリングエネルギー
シェアリングエネルギー 企業サイトより

日本では多くの人が「当たり前のこと」と捉えていた電力の安定供給が、実は考えていたほど確かなものではないと思い知らされる事案が、このところ続いている。

3月22日、東京電力・東北電力管内で初の「電力需給ひっ迫警報」が出たことは記憶に新しい。これは3月16日に起きた福島県沖の地震の影響により、火力発電所が一部停止していたことと、悪天候により、気温が低下して暖房需要が増えた上に太陽光による発電もできなかったことが主な要因だった。

またロシアのウクライナ侵攻によるLNGや石炭の高騰は、日本でも電気料金値上げの一因となっている。これまでも東日本大震災以降、日本の電気料金は上昇傾向にあり、国際原油価格の下落でいったん下降に転じたが、2017年以降は再び上昇が続いている。

カーボンニュートラルへの世界的なうねりの中、太陽光による再生可能エネルギーを地産地消で利用できる仕組みを、各家庭レベルで安価にインストールできないかと2018年に始まったサービスが「シェアでんき」だ。サービスを提供するシェアリングエネルギーは4月8日、第三者割当増資と融資により、総額40億円の資金調達実施を明らかにした。

シェアでんきと従来の太陽光発電システムや電力サービスとの違いは何か。シェアリングエネルギー代表取締役の上村一行氏、事業開発室長の井口和宏氏に話を聞いた。