Photo by Ben Sweet on Unsplash
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本連載は元メルカリ・現LayerXでHRを担い、スタートアップにおける人事採用経験が豊富な石黒卓弥氏が自身の“採用論”について語っていきます。第2回目は、スタートアップにおける“ひとり人事”のあり方についての見解です。

スタートアップの母数が増えていくにつれて、ここ数年で、“ひとり人事”の数も増えてきています。ひとり人事とは、その名の通り採用はもちろんのこと、評価、制度、育成等といった業務に1人で向き合う人事担当者のこと。リソースに限りのあるスタートアップにおいては、1人しか人事がいないということもそうですが、組織がスケールしていく過程で人事の役割が変化し、1人で何でもやるという状態になってしまうことが多いのです。

この話を聞いて「もしかしたら自分もそうかも」と思った人もいるのではないでしょうか。

そもそも「経営は人事に仕事を丸投げしてはダメ」「採用には経営チームがコミットすべき」という話ではあるのですが、ここではひとり人事を対象に、目の前の局面を乗り越えていく方法を一緒に考えていきたいと思います。

ひとり人事が抱える2つの悩み

私は日々、SNSなどで採用に関する情報を発信しているのですが、よく、ひとり人事の方から悩み相談をされることがあります。その悩みの内容は大きくわけて、2つのパターンがあります。