datagusto代表取締役のパー麻緒氏
datagusto代表取締役のパー麻緒氏

「何時に架電すれば担当者につながるのか」「どのユーザーが解約しそうなのか」──“レシピ”と呼ばれるデータ分析テンプレートを利用するだけで、AIによる未来の予測ができるデータ分析AIツールが「datagusto(データグスト)」だ。

2021年11月の正式ローンチから約半年で、リコーや三菱地所リアルエステートサービスなどの大手企業を中心に19社で導入されるなど、順調に事業を拡大している。

運営元であるdatagustoは7月20日、さらなる機能開発と人材採用、組織基盤の強化を目的にサイバーエージェント(藤田ファンド)、DEEPCORE、ゼロワンブースター、HAKOBUNEからシリーズAラウンドで1.9億円の資金調達を発表した。今回の資金調達により、同社の累計調達額は3億300万円となった。

誰もがAIを使った予測をできるようにするツール

ここ数年、さまざまなデータ分析ツールが登場したことで「データを可視化する」ことは多くの企業でできるようになった。一方で、可視化したデータをビジネスの意思決定に活用できているかと言われたら、必ずしもそうとは言えない状況にある。

現場に大量に蓄積されているスモールデータから次の一手を見つけ出し、日々の意思決定に役立てるには、データサイエンティストのようなAI人材の存在が欠かせない。だが、AI人材の不足は年々顕著になっており、メルカリのようにデータ分析を専門に行うBI(ビジネス・インテリジェンス)チームを持てるのは、ほんの一握りの企業だけだろう。

誰もがスモールデータを用いて、将来の予測や次の一手を推測できるようにしたい──そんな思いのもと、開発されたのが前述したdatagustoだ。

datagustoは、誰もがAIを使った予測をできるようにするためのツール。例えば、「最適な架電時間を知りたい」「明日の来客数を知りたい」といったユーザーの知りたいことに一致したレシピに示された必要データを入力するだけで、分析による将来予測から最適なアクションを発見することができる。また、知りたいことに合うレシピがない場合でも、ナビゲーション機能をもとにニーズに適したAIを開発することも可能だ。

そのほか、「自分が今週空いてる曜日、時間帯」を条件として設定すればテレアポで担当者にもっとも繋がりやすい時間を予測してくれるようなシミュレーション機能や、メール・Slackなどを通じて作成したAIを共有できる機能なども有している。

利用料金は分析ユーザーが3人までの場合は、3カ月で9万8000円(税込)。20人までの場合は年額60万円(税込)に初期費用10万円がかかる。

「AIの民主化」を掲げるdatagusto。今後はさらなるレシピの開発のほか、クラウドデータウェアハウス系サービス、クラウドストレージ系サービスを中心に連携先サービスの拡大に取り組んでいく予定。サービス上での自動データ加工機能を提供することで、誰もが次の一手の発見までを簡単にできる状態を目指していくとのことだ。