(左から)経団連副会長の南場智子DeNA代表取締役会長と小池百合子東京都知事
(左から)経団連副会長の南場智子DeNA代表取締役会長と小池百合子東京都知事

東京都は8月26日、都庁内のDX事例を表彰する「都庁DXアワード」の表彰式を開催した。表彰式では、東京都の新たなスタートアップ支援施策の方針となる「Tokyo with STARTUP」を発表した。

2022年3月には経団連が「スタートアップ躍進ビジョン」を発表。8月には岸田内閣がスタートアップ担当大臣を新設するなど、経済界・国を挙げてスタートアップ振興に取り組む中、東京都としてもスタートアップ支援の強化を打ち出したかたちだ。

東京都によれば、これまでもスタートアップに向けてアクセラレータープログラムや事業創出、人材育成や資金調達の支援といった施策を講じてきた。しかし施策の認知度が低く、また都によるスタートアップ関連の情報発信も集約されていないといった状況で、施策が有効に活用されていない課題があったという。

東京都ではTokyo with STARTUPの発表に合わせて、スタートアップに関連する都庁内の組織横断メンバーで構成する「Team Tokyo Innovation」を結成。同組織の全体統括リーダーには元ヤフー代表取締役社長の宮坂学副知事が就任した。Team Tokyo Innovationは、東京・虎ノ門にあるスタートアップ向けのシェアオフィススペース「CIC Tokyo」に拠点を設置。メンバーが常駐し、スタートアップの支援に取り組む。

また2023年2月にはCity-Techイベントを東京国際フォーラムで開催する予定だ。国内外のスタートアップと大企業によるオープンイノベーションの促進、東京のスタートアップの海外進出や海外VCの国内誘致などを目指す。東京都はこれまで中小企業を対象としたイベントは開催してきたが、スタートアップを対象としたイベントの開催は初だという。