米Appleが発表した「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」
米Appleが発表した「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」 Appleのプレスリリースより

米国時間(以下、すべて米国時間)9月7日、米Appleは自社イベントにて、スマートフォン「iPhone 14」シリーズなどの新製品を披露した。見た目に大きな変化は見られないが、その中身は従来機種とどう違うのか。

また、10月には米Googleと米Metaも自社イベントを開催することを明らかにしている。そこではどのような発表がなされるのか。

今回の「海外テックニュース-Trend Now」では、Appleがイベントで発表した新製品群をおさらい。加えて10月に開催されるGoogleとMetaのイベントで発表が期待される新製品についても紹介する。

Appleが「iPhone 14」シリーズ発表、価格は前シリーズに増して高騰

Appleは9月7日、「iPhone 14」シリーズなどの新製品を発表。当日開催した自社イベントで、iPhone 14シリーズに加えて、Apple WatchやAirPodsの新機種も披露した。

iPhone 14シリーズのラインアップは、スタンダードモデルの「iPhone 14」、その画面サイズを大きくした「iPhone 14 Plus」、上位モデルの「iPhone 14 Pro」、そしてその大振りバージョンの「iPhone 14 Pro Max」だ。

同シリーズでは、iPhone 13シリーズまであった小型の「Mini」モデルはなくなった。一方でスタンダードモデルにも、画面サイズがPro Maxモデルと同じ6.7インチ(通常サイズは6.1インチ)のPlusを追加している。

ストレージの容量は、スタンダードモデルで、128、256、512ギガバイト。上位モデルのProでは、128、256、512ギガバイト、もしくは1テラバイトから選べる。

スタンダードモデルのカラーバリエーションはミッドナイト(濃紺)、スターライト(金)、ブルー、パープル、レッド。Proではスペースブラック、ゴールド、シルバー、ディープパープルを用意する。

イベントでは、Apple Watchの新ラインアップも発表した。スタンダードモデル「Apple Watch Series 8」や、低価格モデル「Apple Watch SE」の新作に加えて、スポーツシーンでの利用を想定した「Apple Watch Ultra」を新たに発表。また、音質を向上し空間オーディオへの対応を強化した「Air Pods Pro」の最新版も披露した。

以前も報じた通り、記録的な円安などを背景に、Appleは7月、日本におけるiPhoneの販売価格を大幅に値上げした。そしてiPhone 14シリーズではさらなる値上げがなされた。

例えば、スタンダードモデルの「iPhone 13(256ギガバイト)」の価格は10万7800円(価格改定後)だったが、iPhone 14は11万9800円で、実に1万2000円の値上げ。Proでも、「iPhone 13 Pro Max(1テラバイト)」は23万4800円(価格改定後)だったが、iPhone 14 Pro Max(1テラバイト)は23万9800円で、スタンダードモデルと比較すれば小幅だが、5000円の値上げとなった。

iPhoneの値上げに関する議論は、円安による打撃を受ける日本特有のものという印象が強い。だが、Apple製品の価格高騰は何も日本に限った話ではない。

米テックメディアのThe Vergeは9月8日、Appleはイギリス、オーストラリア、日本、アイルランド、ドイツなどの国々でiPhoneを値上げしており、対象とならなかったのは米国と中国だけだと伝えた。その上で、最も低価格だったMiniが廃止されPlusが追加されたことで、「(米国と中国でも)厳密には高い価格帯からのスタートとなっている」と指摘した。

Googleは「Pixel 7」シリーズ発表へ、Metaは次世代ヘッドセットを披露か

今月から来月にかけてはGAFAの発表ラッシュが続くようだ。Appleに続いて、GoogleとMetaも10月にイベントを開催し、そこで新製品を披露する見通しだ。

Googleは10月6日に自社イベント「Made By Google」を開催。同社はこのイベントで、次世代スマートフォン「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」、そしてスマートウォッチ「Google Pixel Watch」の新機種を発表する。また、スマートホーム端末のシリーズ「Nest」の新製品も複数、披露する予定だ。

一方、Metaはメタバース関連イベント「Meta Connect」を10月11日に開催する。イベントの詳細は近日中に公開予定としているが、同社が「Project Cambria」と呼ぶ、次世代VRヘッドセットの発表がうわさされている。なぜなら、Meta CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が8月に出演したポッドキャスト番組において、「Project Cambriaを10月に発表する」と宣言したからだ。Bloombergによると、このヘッドセットの製品名は「Meta Quest Pro」となる見込みだという。

ザッカーバーグ氏は9月6日、「10月11日にMeta Connectで会いましょう」というメッセージをFacebookに投稿。その投稿には、VRヘッドセットを装着する自身の写真が添えられていた。果たしてこのVRヘッドセットこそが、Meta Quest Proなのだろうか。

なお、Meta Quest Japan公式は9月7日、「(Meta Connectでは)メタバースがどのように進化し、新しい世界をつなげていくのかお伝えします」とツイートした。

ザッカーバーグ氏は8月、多額の資金を投じて開発中のメタバースプラットフォーム「Horizo​​n Worlds」で撮影した自撮りがあまりにも低品質だったことで、ネットユーザーの批判の的になっていた。果たしてMeta Connectでは、「進化した新しい世界」となったHorizon Worldsもお披露目されるのだろうか。