Photo by Renato Ramos Puma on Unsplash
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  • Microsoft、Xboxブランドでモバイルゲームプラットフォーム構築を計画か
  • 中国発ファストファッション「SHEIN」、自社リセールプラットフォームを立ち上げ

Microsoftが、Google、Appleに対抗するモバイルゲームプラットフォームの構築を計画している──「Call of Duty」などの著名タイトルを開発するゲーム会社、Activision Blizzard買収に関する英国CMA(競争・市場庁)による調査の渦中に、その意図が浮かび上がってきた。Microsoftは2大プラットフォームの独占的な地位に対抗する構えを見せながら、推計で今年1360億ドルに到達したモバイルゲーム市場へいかに食い込むかを思案しているようだ。

今回の「海外テックニュース-Trend Now」では、Microsoftによるモバイルゲームプラットフォーム構築の計画、そして中国発ファストファッションブランド「SHEIN」のリセールプラットフォーム立ち上げについて紹介する。

Microsoft、Xboxブランドでモバイルゲームプラットフォーム構築を計画か

Microsoftが687億ドルでActivision Blizzardを買収すると発表したのは2022年1月のこと。その買収について調査する英国CMAへの提出書類の中で、Microsoftが同社のゲームブランド「Xbox」を活用したモバイルゲームプラットフォームを構築しようとしていることが明らかとなった。

10月18日に英国政府のウェブサイトで公開されたMicrosoftによる提出書類には、「今回の(Activision Blizzard買収の)取引によりActivision Blizzardのコンテンツが加わることで、モバイルを含むさまざまなデバイスに対応した次世代ゲームストアを構築するMicrosoftの能力が向上することになります。Xboxは、Activision Blizzardの既存のゲーマーコミュニティを基盤に、Xboxストアをモバイル向けに拡大し、新しいXboxモバイルプラットフォームにゲーマーを引きつけることを目指します」と記載されている。

また、提出書類ではGoogle PlayとApp Storeの2つのプラットフォームにも言及。「自社の次世代のゲームストアは2022年2月に発表した『Open App Store Principles』に準拠したものになる」としており、モバイルゲームプラットフォームの領域でGoogle、Appleの両社に挑む姿勢が鮮明だ。

なお、CMAによるActivision Blizzard買収の調査は現在進行中で、2023年3月まで続く予定となっている。

中国発ファストファッション「SHEIN」、自社リセールプラットフォームを立ち上げ

中国発のファストファッションブランド「SHEIN」は10月17日、同ブランドのサイトで購入した製品を売買するためのリセールプラットフォーム「SHEIN Exchange」を立ち上げると発表した

この機能は既存のSHEINのアプリからアクセス可能で、ユーザーは過去の購入履歴を通じて、再販したい商品の出品から販売までを簡単に行うことができる。ファッション小売業者向けにリセールプラットフォーム構築を支援するTreetとの提携によって、SHEIN Exchangeは開発されている。

SHEINの製品はこれまでも外部の売買プラットフォームで取引が行われていたが、今回のSHEIN Exchangeの立ち上げは、高額なプラットフォーム手数料を支払わずに製品の再販をしたいというSHEINファンからのニーズに応えたものだという。またSHEINとしては、ファッション業界の抱える繊維廃棄物の問題への取り組みという点でも、今回の機能提供を通じて循環型社会の実現に向けて寄与したい考えだ。

SHEINのESGグローバル責任者であるアダム・ウィンストンは今回の発表の中で、「すべての人にとって公平なファッションの未来を築くことが我々の責任であり、同時に繊維廃棄物を減らすためのソリューションを加速させることができると信じている」と述べている。

SHEIN Exchangeは現在、米国内で利用可能。2023年にはグローバルに展開する予定だという。