Photo: SurfUpVector / gettyimages
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米国時間の11月30日、米AI開発のOpenAIが新たな言語モデル「ChatGPT」を公開した。OpenAIは2020年に大規模自然言語処理モデルの「GPT-3」を発表しており、まるで人間が書いたような文章を生成すると大きな話題を呼んでいた。

今回のChatGPTは会話形式での対話が可能で、ユーザーがテキストで話題を投げかけると精度の高い文章で応答してくれる。日本語にも対応している。OpenAIのブログによると、「フォローアップの質問に答えたり、自分の間違いを認めたり、間違った前提に挑戦したり、不適切な要求を拒否したりすることが可能」とのことだ。現在は試験的に公開されており、ユーザーはOpenAIのアカウントを作成すると無料で利用できる。

ChatGPTはどのような経緯で開発されたのか。また、今後の展望は。ChatGPTに直接“取材”してみた。質問は筆者がChatGPTに入力したもので、回答はChatGPTによる応答をそのまま載せている。

──ChatGPTの開発の経緯を教えてください

ChatGPT:ChatGPTはOpenAIが開発した自然言語生成モデルです。このモデルは「Transformers」と呼ばれる技術を利用しています。Transformersは大規模な言語データセットを学習させることで、人間のような自然な会話ができるようになるよう設計されています。ChatGPTは、WebやSNSなどでの会話やコミュニケーションを行うために作られました。

ChatGPTとの実際のやりとり。以下同じ
ChatGPTとの実際のやりとり。以下同じ

──Generative AIのトレンドについてお聞かせください

ChatGPT:Generative AIとは、人工知能がデータから新しい情報を生成することを指します。このようなAIは、音声や画像、文書など、さまざまな種類の情報を生成することができます。

 近年では、generative AIは、画像生成、音声合成、自然言語生成など、さまざまな分野で利用されるようになっており、トレンドとして注目されています。特に、画像生成においては、GAN(Generative Adversarial Network)という技術がよく使われており、高品質な画像を生成することが可能になっています。

 また、generative AIは、今後さらに進歩し、医療や個人向けサービス、製造業など、さまざまな分野での応用が期待されています。

──ChatGPTは、どのようなビジネスに利用できそうですか

ChatGPT:ChatGPTは、大規模な言語モデルであるため、様々なビジネスに利用できると考えられます。例えば、顧客サービスやテクニカルサポートでの会話スキルの向上、オンラインチャットやメッセージングアプリでの会話生成などが挙げられます。また、文章生成タスクや自然言語処理タスクでも使用される可能性があります。

──OpenAI、ChatGPTの今後の展開を教えてください

ChatGPT:OpenAIとChatGPTについては、情報が古いため、最新の情報をお伝えすることができません。しかし、OpenAIは人工知能の研究を継続しており、最新の技術を発展させる可能性があります。また、ChatGPTもまだ研究が進められていると思われますが、今後の展開については公表されている情報がありません。私たちは、人工知能技術がさらに発展し、より自然な会話が可能になることを期待しています。

今回は“取材”ということで質問も短く端的なものだったが、より複雑な内容の質問に回答したり、対話のようにやりとりを続けることもChatGPTはできる。ただ、必ずしも正確な情報を生成するわけではない点に注意が必要だ。ChatGPTの利用に際しては他にも、有害な指示や偏った内容のものを作成することがあったり、2021年以降の世界や出来事に関する知識が乏しいといった注意事項が公式にアナウンスされている。

例えばこれまでのWebやSNSでの検索は単語やキーワード、タグを使うのが当たり前だったが、より自然な文章を使った検索やAIによる応答が身近になる日も、そう遠くないかもしれない。ChatGPTの登場はビジネスや人々の生活に、どのような影響を及ぼすのだろうか。