
早くも3月が終わりを迎え、1年の4分の1が経過。多くの企業にとって年度末となった今週(3/25〜3/31)も、食品工場やホテル、飲食店といった現場向けにDXを支援するカミナシの約30億円の資金調達を筆頭に、2桁億円の調達を発表するスタートアップが続いた。今回の「スタートアップ最新動向-Weekly SIGNAL」では、その中から注目すべきニュースをピックアップしてお届けする。
今週のスタートアップニュース
APB、サウジアラムコと連携協定を提携
次世代型リチウムイオン電池の「全樹脂電池」を開発するAPBは3月27日、世界最大の総合エネルギー・化学企業のサウジアラムコと全樹脂電池の共同開発に向けた連携協定を提携したと発表した。樹脂素材の技術革新や生産体制の拡大を進め、全樹脂電池の世界展開を目指すという。
EVモーターズ・ジャパン、総額14.5億円の資金調達を実施
商用の電気自動車(EV)を開発から製造・販売まで手がけるEVモーターズ・ジャパンは3月27日、いよぎんキャピタル、インキュベイトファンド、インターウォーズ、NTTドコモ・ベンチャーズ、Cygames Capital、四国電力などを引受先とする第三者割当増資により、シリーズCラウンドで総額14.5億円の追加資金調達を実施したことを発表した。
LIFE CREATE、総額9.2億円の資金調達を実施
女性専用のホットヨガスタジオなどを運営するLIFE CREATEは3月28日、新規投資家のXTech Ventures、ロッテベンチャーズ・ジャパン、MTG Ventures、ポーラ・オルビスホールディングス、既存投資家のアカツキを引受先とした第三者割当増資およびデットファイナンスにより、総額9.2億円の資金調達を実施したことを発表した。
カケハシ、総額約18億円の資金調達を実施
薬局体験アシスタント「Musubi」、薬局向けデータプラットフォーム「Musubi Insight」などを展開するカケハシは3月29日、新規投資家として三井住友トラスト・インベストメントが運営のプライベート・エクイティ・コインベスト投資事業有限責任組合、既存投資家のDNX Ventures、Aflac Ventures、千葉道場ファンドを引受先とした第三者割当増資により、シリーズCラウンドで約18億円の追加資金調達を実施したことを発表した。
カミナシ、総額約30億円の資金調達を実施
食品工場やホテル、飲食店などの現場業務のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を支援するSaaS「カミナシ」を開発・提供するカミナシは3月29日、Coral Capitalをリード投資家として、新規投資家のみずほキャピタル、既存投資家のALL STAR SAAS FUND、千葉道場ファンドを引受先とした第三者割当増資および日本政策金融公庫、みずほ銀行などからの融資により、シリーズBラウンドで総額約30億円の資金調達を実施したことを発表した。
IVRy、総額13.1億円の資金調達を実施
電話応対業務のDXを支援するSaaS「IVRy(アイブリー)」を開発・提供するIVRyは3月29日、フェムトパートナーズ、Headline Asia、SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、みずほキャピタル、三菱地所のCVCであるBRICKS FUND TOKYOを引受先とした第三者割当増資により、シリーズBラウンドで総額13.1億円の資金調達を実施したことを発表した。
ドリコス、総額1.5億円の資金調達を実施
スポーツジムのユーザー向けにオーダーメイドでサプリメントを提供するサーバー「GRANDE」を展開するドリコスは3月29日、Spiral CapitalとT&Dホールディングスが共同で設立したT&D Innovation Fundをリード投資家として、ココナラスキルパートナーズ、朝日放送グループのCVCであるABCドリームベンチャーズを引受先とした第三者割当増資により、プレシリーズBラウンドのファーストクローズで総額1.5億円の資金調達を実施したことを発表した。