国内最大級の成長産業領域向け情報プラットフォーム「STARTUP DB」。1万2000社を越える企業の情報を保有するSTARTUP DBのデータを元に、注目のスタートアップの資金調達情報をサマリ形式で紹介する。第1回は7月5週の注目資金調達情報だ。

ビービット

  • 調達額:25億円
  • 調達先:経営共創基盤 / SMBCベンチャーキャピタル / THE GUILD / Yosemite / ごうぎんキャピタル / チェンジ / マシュマロ / 大分ベンチャーキャピタル / 山陰合同銀行 / 常陽産業研究所 / 電通グループ

  • 備考:他金融機関からの融資を含む、電通グループと資本業務提携

デジタル行動観察ツール「USERGRAM(ユーザグラム)」や広告効果測定ツール「WebAntenna(ウェブアンテナ)」を運営する企業。

「USERGRAM(ユーザグラム)」はウェブサイトなどで利用者の行動を分析するソフトウエアだ。PC・スマホ・アプリからリアルチャネルにおける行動を計測し、行動の順序や流れ(シーケンス)に着目したデータ活用により、ユーザの"状況"を捉えることができる。2020年7月時点で導入実績は300社以上にのぼる。「WebAntenna(ウェブアンテナ)」は各種広告の正しい貢献度を簡単に評価できるのが特徴だ。刈り取り以外の広告強化を可能にすることができる。「WebAntenna(ウェブアンテナ)」も大手からベンチャー企業まで、幅広い業種・業界で利用されており2020年7月時点で導入実績は600社以上にのぼる。

2020年7月末には、経営共創基盤などから25億円の資金調達を実施。この調達を通し、「USERGRAM(ユーザグラム)」の開発に資金を充て、2021年を目途に中国と台湾で海外展開に乗り出す予定だ。

DeepX

  • 調達額:16億円
  • 調達先:スパークス・グループ / フジタ / SBIインベストメント / 経営共創基盤

AIを活用した機械自動化や現場作業自動化の支援をおこなう東京大学発のスタートアップ。

同社はこれまで建設や食品加工、農業や物流などの幅広い産業を対象として、AIソリューション開発をおこなってきた。現場の課題解決に向け、課題の分析や開発設計、開発と導入までを一気通貫で担当する。これまでの開発実績として、最先端のディープラーニングによる画像認識技術や強化学習技術を駆使し、土木作業における油圧ショベルによる掘削作業の自動化や、パスタの食品加工作業における、盛り付け機器のアームをAIで制御することによる作業の自動化などが挙げられる。

2020年7月には、スパークス・グループ、フジタ、SBIインベストメント、経営共創基盤を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額16億円の資金調達を実施した。この調達により、エンジニアや計算資源を中心に投資し、認識技術や制御技術の少数データでの開発可能性や、実空間での頑健性、汎用性などを追及していく方針だ。

インテグリティ・ヘルスケア

  • 調達額:5億円
  • 調達先:アルフレッサ
  • 備考:資本提携

オンライン診療システムの開発・運営を行うスタートアップ。東京大学病院や三井記念病院で循環器内科に従事後宮内庁で侍医を務め、マッキンゼー経て、その後医療法人社団鉄祐会やTetsuyu Healthcare Holdings Pte, Ltd. を設立した武藤真祐氏が、「健康先進国・日本の新しい医療システムを創造する」というビジョンのもと、2009年に設立。

対面診療を補完するオンライン診療システム「YaDoc」の開発・運営を主に行う。患者さんのモニタリング・オンライン問診・オンライン診察ができるサービスだ。初期費用0円のため、誰でも気軽に利用可能。同サービスは勤労者の外来診療、高齢者の外来診療、在宅医療などのシーンにおいて利用されるそうだ。

2020年7月には、アルフレッサと資本提携を発表。今回の資本提携は、同社が実施した第三者割当増資により、普通株式の一部をアルフレッサが約5億円で取得した。同社は今後、「YaDoc」を活用し、新たなビジネスモデルの共同検討・共同開発を行う見込みだ。

Luup

  • 調達額:4億5,000万円
  • 調達先:ANRI / ENEOSイノベーションパートナーズ / 大林組

電動キックボードのシェアリング事業「LUUP」を展開するスタートアップ。好きな場所から好きなタイミングで電動キックボードに乗ることができる社会を実現することで、電車やタクシーが不足しているエリアの住民の足となることや、インバウンドの客足を駅や港から離れた場所に届けることを実現可能とする世界を目指している。

ユーザーはアプリをダウンロードし街中にあるLUUPスクーターを見つけ、QRコードを読み取ることでライドを始めることができ、アプリ上で見つけた好きな場所に返却が可能。GPS管理により速度制限をかけ、危ない運転者を監視するなど、安全面にも配慮したサービス運営を行う予定だ。2019年6月24日には経済産業省発表のJ-Startupに選定され、電動キックボードのシェアリングサービスの実用化、安全面の担保、設置場所の検討などを進めてきた。

2020年3月にはANRIをリード投資家として複数のベンチャーキャピタル及び事業会社を引受先とする第三者割当増資により3億5,000万を調達。さらに、2020年7月にANRI・ENEOSイノベーションパートナーズ・大林組を引受先とする第三者割当増資を実施し、約4億5,000万円の資金調達を実施した。調達資金を元に、新しい電動マイクロモビリティの開発と、ENEOSグループおよび大林組との将来的な協業に向けて取り組みを進めていく。

BluAge

  • 調達額:3億円
  • 調達先:Angel Bridge / 東大創業者の会応援ファンド / SMBCベンチャーキャピタル
  • 備考:他、個人投資家

スマート内見アプリ「Canary」の運用を行うスタートアップ。

「Canary」は、"無駄なやり取りなく、すぐに内見したい"というニーズに応え、内見したい物件と日時を入れると、エリアに詳しい不動産エージェントをマッチングし、内見から契約を迅速に案内することが可能。無駄なプロセスを排除することで、仲介手数料をこれまでの賃料1ヶ月分から削減することも実現した。内見を希望する場合は、LINEによるスムーズなやり取りも可能あるのに加え、契約も好きな場所からテレビ電話で行うことができるのが特徴だ。おとり物件も、AIによって半分以下にまで削減することに成功した。2018年10月にリリースした「Canary」のプレビュー版では、1万以上のアプリダウンロード、1,000件以上の内見依頼を記録している。

2020年7月から同アプリ内において売買版を正式リリースし、ヤフーと売買物件情報における事業提携を締結した。また、同年7月にAngel Bridgeや東大創業者の会応援ファンド、SMBCベンチャーキャピタル、個人投資家を引受先とした約3億円の資金調達も実施。ユーザーに透明性高い情報と効率的なプロセスを提供するとともに、不動産エージェントの生産性向上によるよりよい部屋探しのユーザー体験を追求する予定だ。