
福島SiC応用技研
- 調達額:31億円
- 合計資金調達額:45億3500万円
- 調達先:Astellas Venture Management LLC / Fiducia / JPインベストメント / SMBCベンチャーキャピタル / シーズインベストメント
- 備考:シリーズCラウンドの資金調達合わせて、総額31億円
SiC(シリコンカーバイド)半導体を使った高圧電源の開発を手がけるスタートアップ。
SiC半導体は化合物半導体と呼ばれ、オン抵抗が小さく発熱が少なくなるという特性を持ち、エネルギー効率が改善され省エネルギー分野でも活躍が期待されている。これを用い、同社は直流高圧電源の開発を行っている。この技術を応用して開発されたのが、「BNCTガン治療装置」だ。低い電圧で加速した重水素イオンをぶつけて核融合反応をを起こすことで中性子を発生させ、加速電圧を大幅に減少し、従来のガン治療装置の10分の1以下のサイズを実現。そしてより薄い遮蔽で放射線を遮蔽することができる。また、小型化を実現したことで装置そのものを遮蔽層で包む混むことができるため、別途建物で遮蔽する必要がなく、専用の建物を建設する手間も省くことができる。2020年内に国内医療機関等二カ所での導入が決定されており、がんの放射線治療研究が進むアメリカの研究機関からも注目されている。
2020年9月には、総額31億円の資金調達を実施。今後は、国内での認証に向けた治験を進めるとともに、海外での認証取得のための活動を進めてく見込みだ。
ルカ・サイエンス
- 調達額:10億3,000万円
- 合計資金調達額:10億3000万円
- 調達先:アクシル・キャピタル / カーク / ファストトラックイニシアティブ / レミジェス・ベンチャーズ / 日本ベンチャーキャピタル
ミトコンドリアを科学し、ミトコンドリア病及びその関連疾患に対し、革新的な治療法の開発を目指すスタートアップ。
同社はミトコンドリアの生体内機能に着眼し、独自の技術による革新的な高機能ミトコンドリア製剤のプラットフォームを開発している。このミトコンドリア製剤による生体エネルギー増強、組織の保護と機能強化は、虚血再灌流の心筋・脳組織ダメージ、がんや感染症による免疫細胞疲弊の他、幅広い疾患領域において、これまで有効な治療法がなかったアンメットメディカルニーズに対する治療薬の開発を可能にしている。
2020年9月にはシリーズAラウンドにおいて、アクシル・キャピタル・パートナーズ、レミジェス・ベンチャーズ、日本ベンチャーキャピタル、ファストトラックイニシアティブ、カークの5社(運営するファンドを含む)を引受先とした第三者割当増資による10億3,000万円の資金調達を実施。この資金調達により、高度な製剤化技術等を駆使し、ミトコンドリア製剤の製造、保存、送達をバイオ医薬品として実現すべく、研究開発を一段と加速すると同時に、国内外の学術機関と積極的に協力し、複数の治療分野における臨床応用を推進して行く方針。
ルームクリップ
- 調達額:10億円
- 合計資金調達額:21億1500万円
- 調達先:NTTドコモ・ベンチャーズ / りそな銀行 / プラス / マーキュリアインベストメント / 三井住友銀行 / 三菱UFJ銀行 / 博報堂DYベンチャーズ / 岡三キャピタルパートナーズ / 日本郵政キャピタル
- 備考:2020.08.07と2020.07.22の調達と合わせ、総額10億円
部屋のインテリア実例共有サイト「RoomClip」を提供しているスタートアップ。
「RoomClip」は家具や家電、雑貨などインテリアの写真を投稿、閲覧できる日本最大のSNSであり、日本で最も実際に人が生活している部屋の写真とデータが集まっているサービスになっている。同サービスはタグ分けされているため自分が気になるインテリアを簡単に閲覧することができる。2018年3月より、インターネット通販ショップ向け新たなサービス「RoomClipおすすめショップ」の提供を開始した。同サービスは低コストかつ運用無しで継続的にファンへの認知を獲得することが可能。ユーザーが投稿するアイテムの利用シーンの写真とRoomClip内のショップのアカウントを自動的に紐付けることで集客や売上につなげる仕組みを生み出した。また、RoomClipの豊富なコンテンツを活かしLINEやInstagramにおいては、住まい、暮らし、ライフスタイル領域で国内有数のアカウントになっている。
2020年9月にはシリーズDラウンドにおいて10億円の調達を実施した。日本郵政キャピタル、NTT ドコモ・ベンチャーズ、マーキュリアインベストメント、岡三キャピタルパートナーズ、博報堂 DY ベンチャーズ、プラスが参加し、調達金額には、三井住友銀行、三菱 UFJ 銀行、りそな銀行などからデットファイナンスが含まれている。本ラウンドを受けて同社の対系調達金額は22億円に達した。この資金調達により、新規事業開発や顧客獲得のためのマーケティング強化、それらを加速させるための人材採用への投資を積極的に推進していく方針。
ClipLine
- 調達額:5億円
- 合計資金調達額:15億2900万円
- 調達先:INCJ / みずほキャピタル / SMBCベンチャーキャピタル / サンブリッジコーポレーション / 日本政策金融公庫
- 備考:日本政策金融公庫からは挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)による調達
動画を用いたサービス業の技術習得支援プラットフォーム「ClipLine」を提供するスタートアップ。アクセンチュアを経験した後に、ジェネックスパートナーズに転職をしスシローの経営改革に参画し、売上180%、営業利益300%増、同業界1位達成に貢献した事でもしられる高橋勇人氏によって設立された。
同社はサービス業の技術習得支援プラットフォーム「ClipLine」を事業の主軸として開発、展開を行う。従来では暗黙知になりがちであった、サービス提供技術を動画という形にする事で形式知に変換をし、効率よくサービスの質の改善や教育コストが削減出来るものになっている。導入企業に対するメリットがすでに数字として現れており、採用費を全体の1/3に削減し、売上昨年対比15%増加、新人育成にかかる時間も1/4になったという効果が出ている(同社調べ)。すでに吉野家や大手ファストフード企業といった企業に導入されており、これからのユーザー利用数増加が期待されている。
2020年9月には、INCJ、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、サンブリッジコーポレーションを引受先とする第三者割当増資、ならびに日本政策金融公庫の挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)により、総額5億円の資金調達を実施。この調達を通し、既存事業「ClipLine」の開発を強化・加速するとともに、新規事業「サブスぺ」の展開を推進していく予定だ。
manebi
- 調達額:4億8,000万円
- 合計資金調達額:4億8000万円
- 調達先:SBIインベストメント / グローバル・ブレイン
- 備考:他複数の金融機関からの融資を含む
キャリア形成支援プラットフォームサービス「派遣のミカタ」などを運営するスタートアップ。
同サービスは2015年に改正された派遣法によって義務化された、キャリア形成支援制度に対応した派遣スタッフ向けの研修コンテンツサービス。派遣スタッフのキャリアアップやコンプライアンスに対する教育に加え、定められている事業報告書の作成なども自動化されており、必要とされる研修にかかる工数の削減を実現している。他にも企業内オンライン動画学習&情報管理共有プラットフォームサービス「Playse」を運営している。
2020年8月にはグローバル・ブレインおよびSBIインベストメントを引受先とする第三者割当増資を実施、また複数の金融機関から融資により総額4億8000万円の資金調達を完了した。本調達によって自分らしく輝くためのプラットフォームを実現するべく、オンライン採用/研修プラットフォーム「playse.」および、派遣業界特化eラーニング「派遣のミカタ」への投資を行い、個人だけでなく、企業にとっても幸せな人の採用、幸せになれる教育をオンラインで実現するHeart Tech platformを構築して行く方針。