• 日本データサイエンス研究所
  • オープンロジ
  • Radiotalk
  • BAKERU
  • メルフロンティア

国内最大級の成長産業領域向け情報プラットフォーム「STARTUP DB」。1万2000社を越える企業の情報を保有するSTARTUP DBのデータを元に、注目のスタートアップの資金調達情報をサマリ形式で紹介する。今回は10月3週の注目資金調達情報だ。

日本データサイエンス研究所

  • 調達額:29億円
  • 合計資金調達額:33億7700万円
  • 調達先:SMBCベンチャーキャピタル / みずほキャピタル / スパークス・グループ / ダイキン工業 / 三菱UFJキャピタル / 中部電力 / 東京大学エッジキャピタル /りそな銀行 / 三井住友銀行
    備考:複数名の個人投資家を含む / スパークス・グループは未来創生2号ファンドからの出資 / りそな銀行および三井住友銀行からは合計3億円の融資

日本の労働人口が減る状況下で日本の労働生産性を高めることを通し、AIで企業、産業と日本をアップグレードすることを使命とした東大発のAIスタートアップ。

同社は利益に直結したAI活用サービスを提供している。クライアント企業のあらゆるコストを同社のマーケットレコードと混合させ、そこからコストに関するあらゆる情報を可視化、統合することでクライアントの為に最適なビジネスモデル等を提案する。特に同社の事業は自社特有の様々なモジュールにデータをくぐらせること、クライアントから成果に基づいたコミッション請求でフィーをもらっており、他社との差別化を図っている。

2020年10月にはスパークス・グループ、東京大学エッジキャピタルパートナーズ、ダイキン工業、中部電力、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、及び複数名の個人投資家を引受先とする第三者割当増資で約26億円と、三井住友銀行及びりそな銀行との当座貸越契約(デットファイナンス)の締結による約3億円の枠を合わせ、総額で約29億円の資金調達を実施した。本調達により高いデータサイエンスやエンジニアリングの技術人材や豊富な経験を有するビジネス人材の登用、DX/AIソリューションの開発、新領域へのR&D投資等を強化していく方針。

オープンロジ

  • 調達額:17億5000万円
  • 合計資金調達額:25億6000万円
  • 調達先:PEGASUS TECH VENTURES / Spiral innovation Partners / あおぞら企業投資 / みずほ銀行 / りそな銀行 / シニフィアンKID / 住友商事 / 千葉道場 / 商工組合中央金庫 / 新生キャピタルパートナーズ / 日本政策金融公庫
    備考:登記簿より金額を推計 / 出資元はニュースから推測 / 出資元は2020-10-02の調達と合わせて記載 / シリーズC / 新生キャピタルパートナーズは新生ベンチャーパートナーズ1号投資事業有限責任組合より出資 / Spiral innovation PartnersはLogistics Innovation Fundより出資 / 融資含む

固定費ゼロ・従量課金で利用できる物流フルフィルメントサービス「OpenLogi」を運営するスタートアップ。

通常物流業界の一連の流れとしては、スペース単位での見積もりを倉庫会社に依頼、作成、契約をした後に梱包や在庫管理といった作業が必要になる。大企業にとってはよいかもしれないが、中小のEC企業にとってはこうした一連の作業が負担になっている事が多かった。同社はその非効率性に目をつけ、倉庫会社とのネットワークを築き、独自システムを運用することによってアイテム単位での課金が出来るプラットフォームを作成した。2017年時点ではプロモーションをかけていないもののユーザーアカウント数は2,500を超え、すでに前年比売上750%を記録している。海外展開も視野にいれており、海外の倉庫と契約を結ぶことによって、AmazonやeBayでの越境ECの促進を図っている。また、今後は冷蔵や定温倉庫との連携もすすめ、従来であれば高くついた物流コストの価格低下も促進していく。

2020年10月にはシニフィアンKID、新生キャピタルパートナーズ、住友商事などを引受先とした第三者割当増資およびデットファイナンスにより、総額約17億5,000万円の資金調達を実施。この調達を通し、広範なステークホルダーを獲得し、国内外の商流において広域かつ豊富なネットワークを有する総合商社、国内有数の大手物流企業であるセイノーホールディングス、西濃運輸といった国内有力事業会社とのアライアンスを強化していく予定だ。

Radiotalk

  • 調達額:3億円
  • 合計資金調達額:4億9900万円
  • 調達先:Gunosy Capital / STRIVE / オー・エル・エム・ベンチャーズ / マネックスベンチャーズ

音声配信プラットフォームのスマホアプリ「Radiotalk」を提供しているXTechグループのスタートアップ。

アプリをダウンロードし次第、24時間いつでもどこからでもライブ配信をすぐに始められる。サービスの利用者(ストリーマー)にはXXCLUB大島氏を始め、著名人の利用も目立つ。そのほか、海外ユーザーからの配信もあり、多種多様なストリーマーによってコンテンツの幅が広い。

2020年10月には、STRIVE、Gunosy Capital、オー・エル・エム・ベンチャーズ、マネックスベンチャーズを引受先とする第三者割当増資による約3億円の資金調達を実施。今回の調達を受けて、ライブ配信や音声加工等の新機能の拡充にさらに注力し、新しいエンターテインメントの音声配信プラットフォームを構築することを目指し、事業拡大・採用強化をさらに加速する方針だ。

BAKERU

  • 調達額:2億円
  • 合計資金調達額:2億円
  • 調達先:出資元不明 / 金融機関・事業会社などから調達

メディア、クリエイティブコンサルティング、スペースプロデュースの3つを軸に事業を展開する企業。

2020年1月20日、"クリテイティブのプロ集団"と"場づくりのプロ集団"が新たに団結、東京ピストルから社名を変更し、BAKERUが誕生した。新体制への以降により、現在世の中的にもニーズが増えている空間デザインや飲食がワンストップで提供することが可能になった。紙媒体、雑誌、WEBといったメディアだけでなく、イベントやスペースの運営まで、幅広い活動を編集の視点から事業を展開することにより、街を、東京を、世界を変えていく。

2020年10月には、金融機関・事業会社などから約2億円の資金調達を実施した。合わせて、対話型推理劇体験コンテンツ「Murder Mystery (マーダーミステリー)」を都内3店舗で展開するミスティブとの株式譲渡契約に基づき、同社の発行済株式の全取得(完全子会社化)を完了。今後は同社をBAKERUに経営統合し、withコロナ、afterコロナ時代に適応する事業を展開することで、さらなる企業の成長を目指す方針だ。

メルフロンティア

  • 調達額:1億4000万円
  • 合計資金調達額:1億4000万円
  • 調達先:エスアールディホールディングス / 筑波総研
  • 備考:出資元はニュースから推測 / ニュースに記載の合計金額より推計 / 筑波総研はつくば地域活性化2号ファンド投資事業有限責任組合を通じて出資

マグネシウム合金加工技術を用いた生体内吸収性医療機器の開発などを行っている、産業技術総合研究所発のスタートアップ。

生体内吸収性医療機器とは、生体吸収性材料を基材とし、治療後一定の期間で体内に分解・吸収されるステント等の低侵襲医療機器のことだ。同社は2017年10月に産総研より産総研技術移転ベンチャーの称号受け、産総研ベンチャー技術移転促進措置実施規程に基づく様々な優遇措置を受けている。

2020年10月16日には、筑波総研、エスアールディホールディングスを引受先として1億4,000万円の資金調達を実施。また、SRDHDと将来の臨床開発業務の協力に関する業務提携契約を締結した。調達を通じ、今後も日本発の生体吸収性医療機器の製品化を目指す。