すべての画像提供:プラススタイル
すべての画像提供:プラススタイル
  • 「ステイホーム」というパラダイムシフト
  • 人感センサーが与える安心感
  • 「ステイホーム」だからこそ、思いやり

IoTやAIの技術を活用し、より快適な生活を実現する「スマートホーム」。10年ほど前から必要性が説かれているが、未だに普及していないのが現状だ。

私たちプラススタイルが手がけるIoTショールーム「+Style(プラススタイル)」では照明製品やスマートリモコン、ロボット掃除機などのオリジナルのスマートホーム商品を2018年10月から累計20商品以上、市場に投入してきた。しかし、スマートホーム商品の多くは、先行する中国市場、中国メーカーのものであり、グローバルで見ても日本メーカーの存在感はあまりない。

なぜ、日本ではスマートホームが普及しないのか。課題は「価格」と「イメージ」にある。とあるIoT家電の先駆けとなったスマートライトは、電球2個がつくスターターセットで価格が1万円ほど。電球1個が1000円未満で買える時代に、「新世代の家電がついに登場!」というニュースを見て、商品を確認したら10倍の価格。これでは購買意欲は湧かない。

一方で、イメージも難しい問題だ。スマートホームという言葉から連想するのは“家を丸ごとデジタル化する”」というハードルが高そうなイメージであり、「大規模な工事が必要」「設定が煩雑そう」といった言葉がどうしても頭をよぎってしまう。

「ステイホーム」というパラダイムシフト

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による新たな生活様式の導入によって、そうも言っていられなくなった。実際、+Styleは2020年10月のスマートホーム商品の売上は昨年の同時期と比較して、約5倍に拡大。あくまで単月の数字の比較だが、各四半期で見ても着実にスマートホーム商品の支持が拡大しているように感じる。

Amazon Alexaなどのスマートスピーカーが普及し、スマートホーム商品が受け入れられつつある下地ができつつあるのかもしれない。ただ、確実に“在宅時間が増えた”という事実が、「家で過ごす時間を快適にしたい」「無駄な行動を減らしたい」といった消費者マインドにも繋がっているのだと考えている。

前述のスマートホームに対する「高そう」「工事が必要」「設定が煩雑」というイメージについても+Styleは商品コンセプトとして、すべてに対応してきた。「高そう」に対しては、Wi-Fiモジュールやクラウドのコストがかかるため、どうしても価格は高くなるが、それでも最安のスマート電球は2000円を切る価格を実現している。

また、工事の必要性は一切ない。赤外線リモコンで操作する家電であれば、ほぼすべての家電がアプリやスマートスピーカーで操作できる。実際、データとして、購入された全数のうち、アプリに登録した割合は99.2%にのぼる。アンケートで50代以上のユーザーが3割程度いる+Styleにとって、嬉しいデータでもある。

人感センサーが与える安心感

スマートホーム商品に限らず、デジタル商品に対するイメージは「冷たい」「道具」というものだろう。私自身も、道具として使うだけだった。しかし、スマートホーム商品はどこか温かみを感じられる商品なのである。それはどういう意味か。

例えば、スマートスピーカーと連携すれば、ひとり暮らしでも「ただいま」と声をかけるだけでテレビやエアコン、照明をつけてくれる。映画で見ていた近未来の世界が、2021年の今に実現している。そして「声を発する」という行動こそが、ひとり暮らしに欠けていた「人が生活する」うえで欠かせない行為を生み出したともと言える。

前置きが長くなったが、+Styleが今回の応援購入サービス「Makuake」で実施中のプロジェクト「人感センサー付きスマートLED電球」で生み出したい価値は「人を感じる」ことだ。単純に「人感のセンサー感度を変えたい」「人を検知してからの時間を変えたい」という既存の人感センサー搭載電球の不満点を解消した商品でもあるが、この製品の価値は人を感じて教えてくれることである。

人の動きを検知するとアプリに通知が飛ぶほか、過去の通知履歴も一覧で確認可能。自宅で使えば、家族の帰宅時間がわかるので、例えば子供が夕方何時ごろに帰宅した、または通知が届かないから「まだ帰っていないのかな」などと気にかけることができる。

一方で、遠隔地に住む祖父母など、高齢の方が住む家に一度設置してしまえば、見守りとしても使える製品だ。

これらの価値は、「そっと繋がれる」ことであり、それこそが「“人”を感じる」ということだ。私たちはホームカメラ商品を提供しているが、懸念されるのがプライバシー。見られるという心理的な負担は、誰もが感じることだ。

しかし、人感センサーという「人を感じるだけ」のデジタルデータこそ、映像にはない「そこに人がいる」という事実を表す。もちろん、誰がその場にいるのかわからないが、いつもの行動がデータとなって教えてくれる。日本の「察し」という文化と相まって、家族の存在を察せる価値こそ、この商品の最大の魅力だと思っている。

「ステイホーム」だからこそ、思いやり

コロナ禍という未曾有の危機、人と人が繋がってはいけない苦しい時代である。離れて暮らす両親、子供とのカメラを通してのコミュニケーションも珍しくなくなっている。

だが、常に顔を合わせるコミュニケーション、カメラを通して真正面からしか向き合えないコミュニケーションは時として重苦しい時もある。家族が共に住む時、「廊下を子供が歩いている」「誰か寝室に向かったな」という存在を察する瞬間がある。

人感センサーによる「人を感じる」価値は、デジタルデータとしてあなたにその存在を伝える価値でもある。ステイホームだからこそ、離れていてもそっと繋がれる。それがこの「スマートLED電球(人感)」に+Styleが込めた思いである。

徳原大
プラススタイルマーケティング企画部。ネットメディアで記者を5年勤め、2018年より日本発のオリジナルスマート家電を企画する「+Style」の広報を担当。スマート家電の普及に日々奮闘する傍ら、テレワークで業務を終了した瞬間から6件の動画ストリーミングサービスを股にかけて終夜視聴し続ける。