Photo:Dual Dual/gettyimages
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2020年5月に設立発表から、わずか9カ月──ベンチャー支援・ファンド運営のWEINグループが内部崩壊の状態に陥っている。

ネスレ日本代表取締役社長兼CEOの高岡浩三氏、プロサッカー選手であり事業家・投資家としても活躍する本田圭佑氏、FiNC Technologies創業者の溝口勇児氏。ベテラン経営者、ビジネスにも明るい著名人、スタートアップ起業家がタッグを組み、鳴り物入りでスタートしたはずだったWEINグループだが、2020年12月1日に、溝口氏を除く旧経営陣が、溝口氏の退任を求める“クーデター”とも呼べる事態が発生した。

旧経営陣が問題にしたのは(1)溝口氏が意志決定者であることで、大手金融機関からの資金調達が困難になっていること、(2)溝口氏によるパワハラやモラハラで休職・退職者が出ていること、(3)他のGPへの相談なしでの投資実行や放漫経営──の3点。

最終的に2月19日をもって溝口氏を除くファンドのGP(ゼネラルパートナー)3人と、グループ会社1社の代表が退任。ファンドの運用も実質的に凍結されている状態だ。

なぜこのような事態に陥ったのか。グループの立ち上げ人であり、実質的ホールディングスのWEIN、グループ会社のWEIN Financial Group(WEIN FG)の代表取締役と、ファンド「WEIN挑戦者0号FUND(0号ファンド)」のGPを務める溝口勇児氏に話を聞いた。