WEDの新サービス「dim.」はスマホから簡単に寄付ができるアプリだ
WEDの新サービス「dim.」はスマホから簡単に寄付ができるアプリだ すべての画像提供 : WED

レシート買取アプリ「ONE」を始め、消費に関連する事業を複数展開するWED。約1カ月前には、提携先のサイトで買い物をするだけでお金がもらえるサービス「C」を公開したばかりの同社が、また新たなプロダクトをローンチした。

dim.(ディム)」と名付けられたこのアプリは寄付の体験をシンプルにする。

特徴はスマホから4ステップで簡単に気になる団体へ寄付ができること。ユーザーはアプリ上に掲載された団体から寄付先を選択し、用意されている寄付プラン(現在は1000円〜100万円までの7段階)の中から好きな金額を選ぶ。

住所や名前、電話番号を入力するとSMSで支払い案内が届くので、それに従ってクレジットカードやApple Payなどを用いて支払いをすれば寄付が完了。後日指定した住所に寄付プランに応じたオリジナルステッカーが届く仕組みだ。

dimのサービス画面

トップ画面はクラウドファンディングサイトなどに近いデザインで、各団体の特徴を表すタグとともに現在の支援者数と寄付総額を表示。どのくらいの人によって、いくら寄付されているかが一目でわかる。

寄付対象となる団体はピースウィンズ・ジャパンやフローレンスなど5つからスタートし、今後は解決する社会課題のカテゴリや団体の数を順次拡大していく計画だという。

WED代表取締役の山内奏人氏によると、昨年末に自身の持病が悪化して救急車で運ばれたことがdim.を開発する1つのきっかけになったそう。コロナ禍ということも影響して救急隊員が大変そうな様子や病院の落ち着かない状況を目にして、何かできないかと考えた。

「消費の未来を追求する会社として、“エシカル”な文脈での消費を身近にしたいと思いました。たとえばある商品を買ったらその1割がポイントとしてもらえて、好きな団体に寄付できるような仕組みがあれば、もう少し世の中が良くなるのではないかと」

「一方でニュースや広告を通して寄付に関心を持っても、『どの団体へ、どのように寄付をしたらいいのか』。寄付先にたどり着くのが大変だと感じたんです。(dim.を通じて)社会課題を知ることと、寄付をすることをシームレスに繋げていきたいと考えています」(山内氏)

“エシカル消費”という表現をしている通りゆくゆくは消費に絡めていく予定だ。たとえばファッションブランドや消費材メーカーなど企業とコラボして、商品を買うと代金の一部をdim.に参画している団体へ寄付できるような仕組みも構想の中にあるという。

消費と寄付を紐付けた取り組みとしては、メルカリが昨年9月より売上金(メルペイ残高)を希望団体に寄付できる 「メルカリ寄付」機能を提供している。またふるさと納税や寄付型のクラウドファンディングなども、その意味合いを持つものだと言えるだろう。

「自分たちとしてはいかにシンプルかつシームレスな体験を作れるかにこだわりました。得意とするUIUXの設計力を活かし、WED史上でも最もシンプルな仕様に仕上げています」(山内氏)

dim.のビジネスとしては団体から寄付金額の一部を手数料として受け取る。そこで得られた収益を通じて積極的に広告なども出稿しながら、参画している団体とともに成長できるようなモデルを作っていくことを目指すという。