
アップルは3月30日、世界開発者会議「WWDC21」を6月7日~11日にかけて開催すると発表した。昨年同様に、完全オンラインでの開催となる。
WWDCはアップルが毎年開催している開発者向け会議。例年は米カリフォルニア州のアップル本社に数千人の開発者を招待して実施されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により昨年は初の完全オンライン形式での開催となった。
WWDCはiOSやmacOSの新機能など、ソフトウェアに関する発表に注目が集まるが、製品に関する発表を行った例もある。2019年のWWDCではMac Proが発表された。2020年にはハードウェアの新発表はなかったものの、MacのAppleシリコンへの移行が発表された。
アップルの発表では「WWDC21では、iOS、iPadOS、macOS、watchOS、tvOSの今後について他に類を見ない展望を共有します」と言及している。
WWDCを予告するニュースリリースに添えられた画像では、Macのディスプレイが「ミー文字」の眼鏡に反射した様子が描かれている。アップルは現在、iPhoneやiPadでAR技術を強化しており、将来的にはグラス型のAR端末を投入するという観測もある。
学生向けプログラミングコンテストも開催
WWDC21の会期中には、基調講演と新発表、オンラインセッション、1対1での技術ガイダンスが開催される。
「開発者がAppleのエンジニアやデザイナーと対話して最新のフレームワークやテクノロジーを学ぶことができる新しい方法」も用意されるほか、学生向けの取り組みとして、プログラミングコンテスト「Swift Student Challenge」も開催される。これはiPad・Mac向けの開発環境Swift Playgroundsで開発したインタラクティブな作品を募集するコンテストで、入賞者には特製のジャケットやピンバッジが贈呈される。
また、WWDCにあわせ、アップルはカリフォルニア州サンノゼ市の高等教育支援プログラム「SJ Aspire」へ100万ドルを寄付すると発表している。