ARモデルを“撮って出し”、ソフトバンクが撮影スタジオ公開
ソフトバンクの撮影スタジオ「xRスタジオ」で撮影されたARコンテンツ

30台の4Kカメラが全身を撮影し、等身大サイズの高精細なARモデルを作成する──ソフトバンクが5G時代の目玉コンテンツに据えるARの高度な撮影ができる専用スタジオ「xRスタジオ」が8月、メディアに初公開された。8月下旬から放送されているソフトバンクのテレビCMでは、アイドルグループ・V6のメンバーたちが全身をスキャンされ、“AR化”する様子も放映されているが、その撮影も、xRスタジオにて行われたものだ。

政府の意向で携帯料金の値下げを迫られているソフトバンク。同社は“脱・携帯キャリア”を目指す「Beyond Carrier」戦略の一環として、xRスタジオを活用し、アイドルやタレントなどをターゲットとした新たな産業向けサービスの展開をもくろむ。

5Gの目玉コンテンツとしてARを展開

XRとは、仮想空間上に3Dモデルなどを表示する技術の総称で、完全な仮想空間内で体験するVRや、現実空間上を映し出したカメラ上に仮想の物体を表示するARなどが含まれる。位置情報ゲーム「ポケモンGO」で、ポケモンを現実空間にいるかのように表示する機能も一種のARだ。

本格的なVRやARのコンテンツを配信するには、通信インフラやデバイス側に高い処理能力が求められる。次世代のモバイル通信「5G」とは相性の良いコンテンツと言えるだろう。ソフトバンクでは5Gのサービス開始にあわせて、コンテンツ配信サービス「5G LAB」を公開。その一環として、XRコンテンツの開拓と普及にも力を入れている。

5G LABのコンテンツの1つ「AR SQUARE」では、アニメのキャラクターやアイドル、お笑い芸人などのARモデルを配信している。ARコンテンツをスマホの画面上に表示すれば、動く人形のように愛でたり、一緒に写真を撮ったりできる。