コロナ禍だからこそ伸びているサービスがある。オンライン学習はその1つだが、中でも「視聴だけでなく、オンラインでアウトプットして参加する」という、まるでスポーツジムに通う感覚で、ビジネススキルを鍛えられる一味違うサービスがある。ビジネス・ブレークスルー(BBT)が展開する「ビジネスアウトプットGYM」だ。その最大の特徴は、カジュアルな雰囲気と講師陣の質の高さ、臨場感あふれるアウトプットの楽しさだ。

アウトプット主体で、参加さえすれば脳が鍛えられる!
業界・年齢関係なく、楽しく学べる「みんなのサードプレイス」

夜9時になると「ビジネスアウトプットGYM」の“LIVEトレーニング”がスタートする。モデレーターが、集まった受講者たちに「ヤッホー」と呼びかける。

この日のテーマは、「ビジネスモデルを読み解く〜あの商品・サービスの魅力を簡潔に教えてください〜」。インストラクター(講師)は、経営学博士、兵庫県立大学の川上昌直教授。世の中で成長する商品・サービスのビジネスモデルを読み解くためのセッションだ。

受講者たちは、この日提示された商品やサービスが、なぜ強いのか、なぜ儲かるのか、その良さを、持ち時間30秒で発表する。オンラインの受講者たちは、積極的に手を挙げる。モデレーターのサポートで、参加者は正解や不正解を意識せずに自由に発言し、話題の新商品・サービスについて、ユニークな意見が活発に飛び交う。

それらの発言に対して、インストラクターからのフィードバックがあり、短い時間で本質を伝える方法「エレベーターピッチ」の教えもあり、講義をしているインストラクター自身が、ヒット商品やサービスのビジネスモデルを読み解き、会社の隠された強みを指摘していく。

兵庫県立大学の川上昌直教授が、図も交えてLIVEで説明する

伝わってくるのは、アウトプットを中心とした、ポジティブでカジュアルな雰囲気。その中で、内容のある実践的な学びが展開される。まさに“スポーツジム”で、ビジネススキルを鍛えてくれる感じだ。押し付けがましさはなく、受講者同士のゆるやかな連帯感もある。皆で、気持ちの良い“汗”をかく60分。これまでになかったオンラインでの学びがここにある。

大前研一氏が学長を務めるビジネス・ブレークスルーで
従来とは違う「学びのイノベーション」が誕生した

BBT(ビジネス・ブレークスルー)は、世界的な経営コンサルタント、大前研一氏が学長を務めるオンライン教育方式の大学も運営、世界で活躍する人材育成をめざし、「揺り籠から経営トップまで」をモットーに、フレキシブルな学びのプラットフォームを幅広い世代に提供している教育機関である。

以前から教育の質が高いとの評判で、文部科学省が認可しているBBT大学は、100%オンラインで経営学士、MBAを取得ができる日本初の大学・大学院である。

その確かな教育の質を背景に「ビジネスアウトプットGYM」は2020年6月にスタートした(21年6月に名称変更)。サービス誕生のきっかけについて、BBTの執行役員、講座責任者でモデレーターの一人でもある高松康平氏はこう説明する。

「去年4月に緊急事態宣言が出て、集合研修などリアルでの学びの場がほとんどキャンセルされてしまいました。先行きが見えない中、前向きになれる新しい学びの場を提供したいと思ったのがきっかけです。ただし、インプット主体のオンライン講座にはしたくない。偉い人の話を聞いて、“ふーん、すごいね”で終わってしまっては意味がない。ビジネスで成果を出すためには実践的な練習の場が必要で、インプットとアウトプットの反復練習が必須になる。そのために、アウトプット主体の“トレーニングジム”のようなオンライン講座を考案したのです」

ビジネス・ブレークスルー執行役員
教育コンテンツ開発室 室長 高松康平氏
「みんなで一緒に学ぶ楽しさを味わってください」

「一人きりで画面を見て学習」では続かない。
LIVEに参加すると、自然に学び続けられる

「ビジネスアウトプットGYM」には、大きく2つの講座がある。ひとつは、月10回程度、夜9時から開催される、アウトプット主体の「LIVEトレーニング」(60分)。

トレーニングの分野は、「問題解決」「アイデア発想・思考力」「戦略」「財務」「ビジネスモデル」「企画」などのほか、マーケティングやDX(デジタルトランスフォーメーション)、サイバーセキュリティやプロセスエコノミーなど、その時々の「ホットテーマ」が選ばれる。「LIVEトレーニング」では、受講者たちが顔出し・声出しをするZoomミーティングと、チャットで参加するZoomウェビナーがある。

そしてもうひとつの講座が、インプット主体の「厳選インプット講座」。これは、ビジネスリーダーとして身につけるべきスキルをBBTが厳選したもので、約130の映像講義が用意され、受講者は、いつでもどこでも視聴することができる。これを「LIVEトレーニング」と併用することで、アウトプットとインプットの反復練習を効果的に行うことができるのだ。

モデレーターの和田史子氏は、「LIVEトレーニング」の効用をこう解説する。

「この数年で、オンライン教育は浸透してきたと思いますが、学びの中心は“受講者1人で、講師の話を聞く”という映像講義がほとんどです。学ぶ決意をして、苦行を積んで、その先のゴールに到達するようなイメージがあります。それでは正直、面白くないし、学ぶハードルも高くなってしまう。見放題の動画がいくつあっても、学び続けることはかなり大変です。いつでもどこでもできる、というのは、便利な反面、時間をとってやろうとしなければ、結局できずじまいで終わってしまうことも多い。

その点、“LIVEトレーニング”は、夜9時になると受講者が集まってきて、皆と一緒に“参加”する。講義の中ではグループワークもあり、他社や異業種の方々との交流もあります。受動的ではなく、能動的に学べる環境があるため、学び続けるハードルが低くなっているのです」

和田氏が心がけているのは、「LIVEトレーニング」をカジュアルな雰囲気にすること。モデレーターも受講者の一人として一緒に学ぶ、というスタンスを取っている。ときには自身が間違いを恐れず、素朴な質問をインストラクターにぶつけ、場を盛り上げていく。そのため、「LIVEトレーニング」の場は、いつも受講者にとって親近感を覚えるものになっている。受講者はモデレーターと一緒に、自らの成長を楽しむことができるのだ。

ビジネスアウトプットGYM モデレーター 和田史子氏
「場を盛り上げつつ、私も学んでいます!」

日本一面白く、日本一切れ味の良い講師に学ぶ

「ビジネスアウトプットGYM」の強みは、講師陣の質の高さにある。基本的に各分野のトップインストラクターが講義を行うが、人選の基準は、ただ名があるというだけではない。

「私たちがインストラクター選びで大切にしているのは、教え方が上手な講師です。講義はライブセッションなので、受講者からどんな質問が飛んできても、全部にリアクションができて、的確な返答をしなければならない。さらに単に知識があるだけでなく、答えのない時代に自らの答えをきちんと出せる人。

受講者に向けて、“あなたならどう考える?”という問いを発しながら、自らの答えを受講者に提示できる講師です。フレームワークを一方的に教えられる人はいても、その分野の奥深さや面白さに一歩踏み込んで、受講者のアウトプットを上手に引き出せる力を持つ先生は、実はあまりいないのです」(高松氏)

コンセプトは「日本一面白く、日本一切れ味の良い先生に教えてもらう」こと。同サービスでは講師を抱えるのではなく、外部から適切な人材を活用することでそれを実現している。受講者の人数が限られる対面授業ではなく、オンライン講義だからこそ可能になる方式でもある。

教え方が上手ければ、単調になりがちな分野も、見違えるように面白くなる。例えば、人気のある「LIVEトレーニング」の講座に、「財務会計・財務情報を読み解く〜1時間でみんなで決算短信を読み解こう!〜」がある。インストラクターは、財務のスペシャリストであるBBT大学教授の大原達朗氏。

具体的に、毎回1社ずつ取り上げ、その企業の決算短信を1時間で読み解いていく。単に決算短信の数字の読み方を伝授するのではなく、その企業の直近の事業や業績を押さえながら、注目すべき数字を指摘、その数字に込められた意味を、受講者と一緒に考えていく。無機質な決算短信の数字から、その企業の本質が立ち上がってくるような面白さがある。

この講義はZoomウェビナー形式なので、受講者はチャットを通して質疑応答を行う。それを毎月繰り返していくことで、決算短信の読み解き方を身につけていくのだ。

「私自身、財務がこんなに面白いものだとは思っていませんでした。一回だけの講義ではなく、毎月、実際の企業の“生きた”決算短信を読み込んでいくことで、実践的な力が身につきます。全ての講義に言えることですが、インストラクターの方々は、講義のために入念な準備をして挑みます。“LIVEトレーニング”は、カジュアルな雰囲気なのですが、内容のクオリティーの高さには自信があります」と和田氏は語る。

図版:ビジネスアウトプットGYMの特徴

リーズナブルな価格と受講者のリピート率の高さが特徴

「ビジネスアウトプットGYM」のもうひとつの強みは、月額5500円(税込)というリーズナブルな価格を実現していること。文字通りジム通いのような手軽さで受講できるのだ。

現在、受講者の数は約500名。年代層は幅広い。業種も多様で、海外からの参加者もいる。受講のリピート率が、95%以上と高いのも特徴だ。

1年間受講した受講者たちからは、「これまでやってきたことがつながり、どのように筋道を立てて考えればよいか、上手く言語化できるようになった」「自分の仕事ばかりでなく、違う分野のものごとに関心を払えるようになった」「学んだ“エレベーターピッチ”を会社で実践したところ、会議の進行がよくなった」などの声が寄せられている。

「受講者の方々からは、ビジネススキルの習得はもちろん、前向きに仕事に取り組めるようになった、という声をたくさん頂いています。“ビジネスアウトプットGYM”をきっかけに、自分の考えを深められるようになり、世界が広がったという方が多いです」(和田氏)

「LIVEトレーニング」では、タイムリーなテーマを取り上げることが多いため、受講するだけで時流に遅れないメリットがある。グループワークで受講者同士の意見交換もあるため、“オンライン他流試合”も体験できる。同志が集う、サードプレイス的な役割もある。

高松氏はこう呼びかける。「何かをやらなければと思っていても、何から始めたらいいのかわからない、一歩を踏み出せない方にも受講してもらいたい。本来、学びとはつらいものではなく、楽しいもの。“ビジネスアウトプットGYM”は、これまでのオンライン講座のイメージを覆す、学びのイノベーション。これまでにない臨場感を、ぜひ体感してもらいたいですね」。

問い合わせ先

株式会社ビジネス・ブレークスルー

〒102-0084

東京都千代田区二番町3番地 麹町スクエア(麹町オフィス)

TEL:03-5860-5530(大代表)

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撮影 小田駿一
取材・文 上條昌史