Photo by NIPYATA! on Unsplash
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女性ビジネスリーダーのコミュニティを構築するChiefによる1億ドル(約123億円)の大型調達を筆頭に、海外のテクノロジー業界では先週(3月27日〜4月2日)も、さまざまなビッグニュースが飛び交った。

「海外テックニュース-Trend Now」では、毎週、特に注目すべきニュースを編集部が独自にピックアップし、お伝えする。今回は、​評価額が10億ドル(約1226億円)を超え、新たにユニコーン企業となった、2社の米国スタートアップを紹介する。

女性ビジネスリーダーのコミュニティ「Chief」が約123億円の大型調達

女性ビジネスリーダーの会員制コミュニティを運営する米スタートアップのChiefは3月31日、シリーズBラウンドで1億ドル(約123億円)の資金調達を実施したと明かした。

ラウンドをリードしたのはAlphabet傘下のプライベートエクイティファームであるCapitalG。General Catalyst、GGV Capital、Inspired Capital、Primary Venture Partners、Flybridge Capital Partnersといったベンチャーキャピタルもラウンドに参加した。本調達により、Chiefは評価額が11億ドル(約1349億円)のユニコーン企業となった。

Chiefは2019年にニューヨークで設立。女性ビジネスリーダー向けに有料の会員制コミュニティ「Chief」を展開している。Chiefでは業界やアイデンティティごとのさまざまなコミュニティにおいてディスカッションが行われるほか、オンラインまたは対面でのミートアップも開催される。

米テックメディアのTechCrunchによると、ChiefにはNASA、Goldman Sachs、Googleといった8500以上の企業に所属する、1万2000人もの上級経営幹部が参加。米ビジネス誌・Inc.によると、年会費は上級経営幹部の場合は7900ドル(約97万円)、バイスプレジデントクラスの場合は5800ドル(71万円)となっている。

中小企業のIT部門をサポートする「Electric」がユニコーン企業に

中小企業のIT部門をクラウド化する米国のスタートアップ・Electric AIは3月29日、シリーズDのエクステンションラウンドを実施し、シリーズDの累計で1億1000万ドル(約135億円)の資金調達を実施し、評価額が10億ドル(約1226億円)を超えるユニコーン企業となった。

米データベースのCrunchbaseによると、ラウンドにはHarmonic Growth Partners,、Vintage Investment Partners、Greenspring AssociatedといったVCが参加したほか、ビジネスチャットツールのSlackもSlack Fundを通じて同社に出資した。

Electric AIは2016年設立のスタートアップだ。同社では中小企業のIT部門をサポートするプラットフォーム「Electric」を展開。中小企業を中心に提供し、デバイスやソフトウェアの管理を支援し、緊急な相談にも10分以内に応じるという。