左から、Wolt Japan・リテール事業本部長の髙木慶太氏、Wolt Market Japan・エクスパンションマネージャーの福井優貴氏
左から、Wolt Japan・リテール事業本部長の髙木慶太氏、Wolt Market Japan・エクスパンションマネージャーの福井優貴氏

世界ではすでに多くのユニコーンが生まれているクイックコマース(Qコマース。即時配送)市場。これらはいずれも、デリバリー特化のダークストア(倉庫拠点)を活用し、スマートフォンアプリ経由で注文してから10〜20分程度で食料品・日用品・化粧品などのリテール(小売)商品を届けるという、“新業態のネットスーパー”だ。

2022年4月14日に「Wolt Qコマース戦略説明会」を開催したデリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」もその一角を占める1社だ。同社は2014年にフィンランドで創業し、日本法人Wolt Japan(2019年10月設立)として2020年3月に日本でのサービスを開始した。

同社では、リテール事業としてフードデリバリーとともにQコマースにも力を入れており、スーパーマーケット・コンビニ・ドラッグストア・百貨店といった加盟店の商品について、注文から30分程度(店舗から最大約6キロ圏内)で配送を行っている。2022年4月14日現在で世界23カ国245都市以上、日本では22都道府県38エリアに展開しており、この5月には名古屋でもサービスを開始予定だ。

またWoltでは自社運営のダークストア「Wolt Market」を軸とするQコマースも展開している。食料品・日用品など約2000点の商品を揃え、30分程度で配送を行う。Woltプラットフォームの中に、先に挙げた加盟店とWolt Marketを共存させることで、顧客に選択肢を提供すると位置付けている。

このWolt Marketは、2022年4月現在で14カ国58拠点、日本では8店舗(札幌4拠点、函館・旭川・広島・呉)をローンチしており、2022年初夏に東北、2022年後半に全国に拡大するという。ただ説明会では、日本における店舗数の目標やどの地域に展開予定なのかといった具体的な内容は明らかにされなかった。