Photo: Brett Jordan/Unsplash
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Snapchatのように24時間でコンテンツが消える機能「Stories」や、TikTokを意識した短尺動画機能「Reels」など、これまでに新参SNSを模倣した複数の機能を実装してきた、写真共有SNS「Instagram」。今週には新たに、「通知から2分以内に投稿」がルールで、Z世代(一般的には1990年代半ばから2010年代生まれの世代)を中心に注目を集めるSNS「BeReal」をまねた新機能を検討している可能性が浮上した。一体どんな機能なのか。

今回の「海外テックニュース-Trend Now」では、BeRealに似た新機能を開発中のInstagram、そして国内だけでなく海外でも話題となった2人の大物日本人ゲームクリエイターについて紹介する。

「Instagram」が次世代SNS「BeReal」に酷似した新機能を追加か

米Meta(旧Facebook)が写真共有SNS「Instagram」に、急成長中の次世代SNS「BeReal」に酷似した新機能の追加を検討している可能性が浮上した。

BeRealは2020年創業のフランス発スタートアップ・BeRealが展開するSNSだ。ユーザーはアプリから通知が届いたら2分以内に写真を撮ってシェアしなければならず、撮影や加工済みの写真は投稿できない。

BeRealは親しい友人や知り合いとのつながりを重視するZ世代を中心に注目を集めている。BeRealの求人広告によると、同SNSの世界でのDAU(1日あたりのユーザー数)は2021年3月の時点では1000人程度だったが、現在は1000万人以上にまで拡大したという。米ビジネスメディアのThe InformationはBeRealの7月末の時点でのDAUを約800万人と報じている。この数字が正しいのであれば、直近1カ月ほどで200万人程度、増加したことになる。

急成長するBeRealに、Instagramの開発者たちも目をつけているようだ。大手テック企業が開発中の新機能をたびたびリークしてきたエンジニアのアレサンドロ・パルッチ氏は8月22日、Instagramが「IG Candid Challenges(Instagramの遠慮のない挑戦)」というBeRealに似た機能を開発中だとツイートした。同氏が投稿したIG Candid Challengesの画像を見ると、ユーザーに対して「2分以内に写真をシェア」することを求める機能であることが分かる。

だが、この機能が実際に追加されるかはまだ定かではない。Metaの広報担当者は米ガジェットメディア・Engadgetの取材に、IG Candid Challengesは現時点ではあくまでも「社内向けのプロトタイプ」だと説明している。

2人の大物日本人ゲームクリエイターが海外でも話題に

今週、2人の日本人の大物ゲームクリエイターが国内だけでなく海外でも注目を集めた。アクションゲームの『METAL GEAR SOLID』シリーズや『DEATH STRANDING』を手がけた小島秀夫氏と、任天堂の人気ゲーム『星のカービィ』シリーズや『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの“生みの親”として知られる桜井政博氏だ。

小島氏は9月より配信開始するポッドキャスト番組、桜井氏は新たに開設したYouTubeチャンネルでそれぞれ話題になった。これらに関するニュースは米テックメディア・The Vergeを含む、複数の海外メディアが取り上げた。

小島氏は、自身がパーソナリティを務めるポッドキャスト番組を9月8日に配信開始する。タイトルは『Hideo Kojima presents Brain Structure(編集部訳:小島秀夫の脳構造)』。スウェーデン発のストリーミングサービス「Spotify」との独占契約のもと、制作を進めている。対応言語は日本語と英語の2言語だ。

番組の内容はゲームだけでなく、映画や音楽、本、アート、哲学、社会情勢など多岐に渡るという。また、ビジネスやテクノロジー、エンタテインメント業界の著名ゲストを招いた対談も予定している。

かたや桜井氏は8月24日、YouTubeチャンネル『桜井政博のゲーム作るには』を新たに開設し、ゲーム開発やゲームの面白さについて解説する動画の投稿を開始した。同日には英語の説明文や字幕を用意した英語版『Masahiro Sakurai on Creating Games』も開設している。

桜井氏が開設したチャンネルの登録者数は、8月26日午前7時時点で、日本語版は22万2000万人、英語版はそれよりも多い26万6000人。同氏は海外にも多くのファンを抱えるため、英語版の登録者数はより大きく伸びた。