
小中学生を対象としたオンライン習い事サービスを展開するSOZOW。同社がさらなる事業拡大に向けて、HIRAC FUNDやSTRIVEなど複数の投資家から約4.3億円を調達した。
SOZOWが手がける「SOZOW PARK」は月額定額制のオンライン習い事サービス。”双方向のライブ型”が1つの特徴で、Zoomを用いたオンラインライブとバーチャル教室(メタバース教室)でのアウトプットを組み合わせ、子どもが意欲的に学べる空間作りを進めてきた。
現在はプログラミングやデザインなどを軸とした「デジタルクリエイティブコース」、金融や経済について学べる「ビジネス&お金マスターコース」のほか、少人数でプログラミングやSDGなどの特定領域をより専門的に探究できるコースなど5つのクラスを設けている。1回の授業は90分。一月あたりの授業数はコースごとにも異なるが、定番のデジタルクリエイティブコースの場合は月の4回の授業で月額7980円で提供している。

SOZOWは2019年の設立(設立時の社名はGo Visions)。代表取締役の小助川将氏は、前職のLITALICOで執行役員や子ども向けのプログラミング教室・ロボット教室事業の事業部長を務めた。ベータ版の期間を経て、2021年1月にSOZOW PARKの正式版をローンチ。現在は小学2年生から中学3年生まで、約500名が通うオンライン習い事サービスに成長している。
2021年10月からは習い事中心のSOZOW PARKを発展させて、平日の昼間や夕方などに開講する「SOZOW SCHOOL」も始めた。SOZOW SCHOOLは不登校の子どもが多数在籍しており、“オンライン上のフリースクール”のような位置付けのサービス。現在はオープンベータ版として200人ほどに対象を限定しているが、2023年4月には正式版の提供を予定している。
学ぶテーマや時間割は各生徒が自由に選べる。メタバースキャンパス上でオンライン通話、テキストチャットを駆使しながら他の生徒やメンターとコミュニケーションを行うため、“カメラオフ”“チャットのみ”で出席することも可能だ。


バーチャル空間にすることは、年齢や性別などのバイアスにとらわれず、様々な生徒の交流を育む効果もあるという。実際にSOZOW SCHOOLのバーチャルキャンパス上で出会った生徒同士が一緒にLINEスタンプを制作して出品するといった事例も生まれてきている。
またSOZOW SCHOOLでは現在多様なバックグラウンドを持つ社会人が副業などの形式でメンターとして参画。メンターのプロフィールを基に生徒が自分にあったメンターを選び、オンライン上で個別で話ができる仕組みも設けている。
今後はサービスの改善に加えて、オンラインだけでなくリアルで交流できる要素を取り入れた新たな取り組みや、国境を超えたサービス展開にも力を入れていく方針。今回調達した資金を用いて組織体制の拡充などを進める。