オフィスビルに設置されたカフェロボット「root C」
New Innovationsが展開するカフェロボット「root C」。写真はオフィスビルに設置されたもの

アプリ上で時間と受け取り場所を指定しておけば、淹れたてのスペシャルティコーヒーをすばやく受け取れる──。そんな特徴を持った完全無人型のカフェロボット「root C(ルートシー)」。現在は首都圏を中心に駅中やオフィスビル、商業施設など10箇所でサービスを提供している。

このカフェロボットを開発しているのが2018年創業のNew Innovationsだ。同社は代表取締役CEOの中尾渓人氏が18歳の時に創業したスタートアップ。2019年からroot Cの実証実験を開始し、2021年に同サービスを正式にローンチした。

近年はroot Cで培ってきた経験を活かし、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせて企業の課題を解決する「OMO(オンラインとオフラインの融合)ソリューション事業」を主軸事業として規模を拡大している。

2021年にはブルーボトルコーヒージャパンと共同で非対面店舗を実現するシステムを開発。現在も大手カフェチェーンや飲食チェーンなど、複数の事業者とのOMOプロジェクトが水面下で進んでいるという。

New Innovationsでは今後root Cの強化に加えて、OMOソリューション事業の拡大に向けて大きく舵を切っていく計画。そのための資金として、シリーズAラウンドで複数の投資家を引受先とした約26.3億円の第三者割当増資を実施した。