販売3日で“過去最高タイ”の売上1000万本、最新作『ゼルダの伝説』の魅力とは
 

世界のゲーム好きが信用するゲームレビューサイト「metacritic」をご存知だろうか。ここでは、世界中のゲーム雑誌やウェブサイトに掲載されたレビューの点数などを数値化し、サイトの重要度に応じて加重平均をかけて100点満点にした評価「メタスコア」が掲載される。当サイトの過去記事「フロム・ソフトウェアの『ELDEN RING』がゲーム史上、稀に見る高評価を得たワケ」でも、『ELDEN RING』が96点という高得点を得たことを取り上げたことがあるが、ゲーム業界では知らない人はいない指標の1つとなっている。

メタスコアの史上最高得点は99点を記録したNINTENDO64の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』(1998年)だが、Nintendo Switchの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(ゼルダBotW)』(2017年)も97点と、歴代6位タイの高評価を得ている。

そんな世界的人気タイトルであるゼルダBotWの続編・『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(ゼルダTotK)』が5月12日、Nintendo Switch向けに発売された。公開直後のメタスコアは97点。しかし英Gfinityのレビューが「今作は前作と(ゲーム性が)変わっていない」として60点(10段階評価で「6」)を付けたことなどが影響し、現在は96点へとスコアを落としている。それでも、ELDEN RINGと同じく、歴代まれに見る超高得点だ。

任天堂の発表によると、ゼルダTotKの世界累計販売本数は発売から3日間で1000万本(うち国内販売本数224万本)を突破したという。これは2022年11月18日に発売した『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に並ぶ、任天堂が過去に発売した全ゲームソフトの最高記録となる。そのほか、2023年5月18日の雑誌「週刊ファミ通 2023年6月1日号 No.1798」(KADOKAWA刊)に掲載されたクロスレビューでも、久々に満点評価を得たソフトとなった。シリーズ最新作となるゼルダTotKはなぜ世界中のゲーマーからこれほどまでに支持されるのか。

実在しそうな山や盆地、川などの地形を再現した広大な箱庭がプレイフィールド

前述のとおり、ゼルダTotKは6年前に発売されたゼルダBotWの続編だ。ゲーム内の時系列的にも、前作のエンディング直後からスタートするほか、基本システムはおろか、地上マップまで前作のデータを流用している。最新作を理解するために、まずは前作であるゼルダBotWの特徴から説明しよう。