玄関前プラットフォームの「OKIPPA」では置き配用のバッグと合わせて、専用の置き配保険など付随するサービスを月額270円のサブスクモデルで提供する
玄関前プラットフォームの「OKIPPA」では置き配用のバッグと合わせて、専用の置き配保険など付随するサービスを月額270円のサブスクモデルで提供する すべての画像提供 : Yper

2017年創業のYper(イーパー)ではモバイルアプリと連動した独自の置き配バッグ「OKIPPA」を通じて、社会課題である「再配達率の削減」に取り組むと同時に、ユーザーがストレスなく荷物を受け取れる環境の整備を進めてきた。

その同社が12月2日より、月額270円で使えるサブスクリプション型の“置き配バッグサービス”の提供をスタートする。

従来のOKIPPAはバッグ1つあたり3980円の買い切りモデルで販売。これに対して「玄関前プラットフォーム」として新しくなったOKIPPAは、月額定額モデルでさまざまなサービスをパッケージとして提供する。

料金にはバッグに加えて上限3万円までの盗難補償が受けられる置き配保険が含まれるほか(従来は月額100円で提供)、バッグ本体や付属品が故障した場合は無料交換にも対応。サービスは2年更新が基本となり、2年ごとに新品のバッグを使える。

Yperが手掛ける置き配バッグのOKIPPA。これまでは買い切りモデルで提供してきたが、新たにサブスク型の月額定額サービスとしての提供を始める(従来通り、バッグを購入することも可能)
Yperが手掛ける置き配バッグのOKIPPA。これまでは買い切りモデルで提供してきたが、新たにサブスク型の月額定額サービスとしての提供を始める(従来通り、バッグを購入することも可能)

OKIPPAのバッグは吊り下げ式の「簡易的な宅配ボックス」のようなものだ。

工事なしで玄関のドアノブに簡単に取り付けることができ、普段は手のひらサイズに折りたたんでおけるため玄関前のスペースも取らない。ドアノブ専用ロックとシリンダー式南京錠の内鍵を設けた2種類の鍵を採用し、東京海上日動と共同開発した専用の置き配保険も備える。

バッグと連動したモバイルアプリには荷物が配送されると完了通知が届くだけでなく、自身のアカウント情報と紐づけることでAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど各ECサイトで購入した商品情報を自動で取得し、配送状況を一括で確認することも可能だ。

OKIPPAのセット
OKIPPAのセット

今年は新型コロナウイルス感染症対策として“非対面”で荷物を受け取れる置き配のニーズが増す中で、OKIPPAの需要もさらに高まっている状況。Yperでは2018年の販売開始から現在までで16万個以上のバッグを届けてきた。

以前からユーザーに対して直接バッグを販売するのと並行して、日本郵便や楽天などの事業者とタッグを組み、再配達の削減や利用者の利便性向上に向けたバッグの配布にも注力。コロナ禍対応として、滋賀県大津市や神奈川県相模原市、愛知県一宮市など自治体との連携も進めてきた(各自治体がOKIPPAを無料配布、もしくは購入補助を実施)。

Yper代表取締役の内山智晴氏によると、サブスクモデルの導入はかねてから検討していたそう。OKIPPAを長期間に渡って継続的に利用してもらうことができれば再配達の削減にも繋がる。ユーザーが簡単に利用でき、なおかつ長く使いやすいような仕組みが必要だと考え、置き配保険やバッグ・付属品故障時の無料交換といったサポートも含めた月額モデルのサービスとして提供するに至ったのだという。

また今回「玄関前プラットフォーム」という名称を用いているように、今後は複数のサービスと連携しながら「OKIPPAを使っていることでお得な生活ができる仕組み」を広げていく計画。第一弾となる「OKIPPA BOX」ではおうち時間を楽しくすごせるキットとして、最新家電のお試し利用と食材のセットを限定価格で提供する。