
国内最大級の成長産業領域向け情報プラットフォーム「STARTUP DB」。1万2000社を越える企業の情報を保有するSTARTUP DBのデータを元に、注目のスタートアップの資金調達情報をサマリ形式で紹介する。今回は1月4週の注目資金調達情報だ。
ナイル
- 調達額:50億円
- 合計資金調達額:67億3400万円
- 調達先:DIMENSION / JICベンチャー・グロース・インベストメンツ / SBIホールディングス / グリーベンチャーズ / デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム / 博報堂DYメディアパートナーズ / 日本ベンチャーキャピタル / 環境エネルギー投資
- 備考:他個人投資家、複数の金融機関からの融資も含む / 博報堂DYメディアパートナーズと資本業務提携
全国どこででもメンテナンスを受けられる、安心でお得なマイカーリースサービス「おトクにマイカー 定額カルモくん」の提供を行っているスタートアップ。
おトクにマイカー 定額カルモくんは完全月額定額制で月額1万円台からのお得な料金で新車が持てるサービス。完全非対面のネット販売にて同事業は展開されており、車探しから料金シミュレーション、申込みまでオンラインで実施することが可能だ。
2021年1月には、総額約37億円の第三者割当増資を実施し、複数の金融機関から合計13億円を上限とする融資契約を締結。総額で50億円超の資金調達を実施したと発表した。第三者割当増資の引受先は、DIMENSION、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、環境エネルギー投資、博報堂DYメディアパートナーズ、SBIグループ、日本ベンチャーキャピタル、グリーベンチャーズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、その他個人投資家。
資金調達により、同社は「おトクにマイカー 定額カルモくん」におけるマーケティング活動を強化、またより価値あるサービスとすべく、自動車整備工場や自動車ディーラー、サービスステーションなど自動車関連事業者様とのアライアンスを強化・拡充していく。さらに、モビリティサービス事業のみならず、同社運営の各事業との親和性が高い企業のM&Aについても積極的に検討するとしている。
ジョリーグッド
- 調達額:10億円
- 合計資金調達額:21億4400万円
- 調達先:ジャフコグループ / アクシル・キャピタル / いわぎん事業創造キャピタル
ジョリーグッドは発達障害支援施設むけVRトレーニングサービス「emou」を提供するスタートアップ。
emouは学校生活や職場などの日常生活の中で欠かせないソーシャルスキルを、VRのリアルな空間内でトレーニングを行うことができる発達障害向け支援プログラムで、全国各地の就労移行支援機関、放課後等デイサービス、特別支援学級などで続々と導入されているサービスだ。VRにより“安心して失敗できる空間”の中繰り返し体験することで意識や行動変容のきっかけを作ることができる。またVRコンテンツだけでなく支援者向けの「セッション進行マニュアル」もセットで提供しているため、経験が浅いスタッフでも一定水準以上のトレーニングを実施することが可能だ。
2021年1月にはジャフコ グループ、アクシル・キャピタル・パートナーズ、いわぎん事業創造キャピタルを引受先として合計10億円の資金調達を実施。今回の調達によりこれらのVRサービスをさらに多くの医療従事者やコロナ禍で心が弱っている方々へいち早く届けるために、組織体制の拡充と事業スピードを加速させる方針だ。
Thinkings
- 調達額:9.5億円
- 合計資金調達額:9.5億円
- 調達先:XTech Ventures / i-nest capital / みずほキャピタル / インキュベイトファンド
Thinkingsは採用管理システム「SONAR ATS」などのHRTech事業を運営するスタートアップ。
SONAR ATSは、新卒・中途採用などのあらゆる採用ニーズに対応し、統合的かつ最適な応募者管理と良質なユーザー体験が提供できるクラウドサービスだ。全ての応募経路からのデータを一元管理し、直感的なユーザーインターフェースを通じて、応募者への連絡や選考状況の分析、さらに応募者への効果的な動機形成を図ることができる。同サービスはダイレクトリクルーティング、適性検査、オンライン面接、タレントマネジメントまで、さまざまなHRサービスとオープンに連携し、採用担当者にとって最良のUXを実現する。
2021年1月18日にはインキュベイトファンド、XTech Ventures、i-nest capital、みずほキャピタルの4社を取引先とした、総額9億5千万円の資金調達を実施した。今回の資金調達を通し、SONAR ATSのサービス強化、「SONAR Marketplace」実現に向けた機能開発、及び人材採用等を強化する予定だ。
GROOVE X
- 調達額:9億円
- 合計資金調達額:133億800万円
- 調達先:NTTドコモ / 日本政策金融公庫
- 備考:NTTドコモと資本業務提携 / 融資含む
GROOVE Xはヒューマノイドロボット「LOVOT(ラボット)」を開発するスタートアップ。
LOVOTは2019年1月にラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市“CES2019”をはじめとして、様々な国際的な展示会で受賞している。360°見渡せる半天球カメラ・音声の方向も判別できる半天球マイク・明るさを感知する照度センサー・サーモグラフィーカメラなど50以上のセンサー、全身に暖かさを保つエア循環システムが内蔵され、生命感をリアルに演出している。同社の製品は、ノンバーバル(非言語)によるサブコンシャス(潜在意識、無意識)コミュニケーションを基軸としており、世界に類を見ないロボット作りを行っている。
2021年1月、NTTドコモを引受先とした第三者割当増資、日本政策金融公庫からの融資によって資金調達を実施。今回の調達によって、NTTドコモと資本業務提携を結び、新たなコミュニケーションサービスの創出、ヘルスケア・メディカルケア分野での新規事業や開発など幅広い分野・領域での協業を推進する方針だ。
スリーシェイク
- 調達額:5億円
- 合計資金調達額:5億円
- 調達先:ジャフコグループ
技術力が求められるインフラ領域において、戦略策定から設計・構築・運用・セキュリティ支援、SaaSを提供するSREプラットフォーム「Sreake」を運営するスタートアップ。
SreakeはAWS/GCP/Kubernetesに精通したプロフェッショナルが技術戦略から設計・開発・運用を一貫してサポートするサービスである。大手企業を中心にリピート率は95%を誇る。またSRE領域で培ったノウハウをベースに、クラウドネイティブなデータ連携プラットフォーム「Reckoner(レコナー)」を提供しており、ビジネス分析やマーケティングへのビックデータ活用を簡易に実現可能にした。2020年12月にはフリーランスエンジニア特化型人材紹介サービス「Relance(リランス)」を開始し、DX時代における技術戦略設計からアプリケーション開発、データ活用までを一貫提供可能な体制を進めていく。
2021年1月にはジャフコグループを引受先とする総額5億円の資金調達を実施。本調達によりエンジニア、セールスの採用、組織体制の強化を進める方針だ。