
スタートアップの起業家やベンチャーキャピタリストが集まる招待制カンファレンス、「Infinity Ventures Summit 2021 SPRING(以下、IVS)」が3月18日と19日に開催された。
IVSは2007年にスタートし、今や国内最大級の規模を誇る老舗のスタートアップカンファレンスだ。そのIVSを締め括る目玉コンテンツで、気鋭スタートアップが競い合うピッチコンテスト「LAUNCHPAD」では、予選を勝ち上がった15社のファイナリストが登壇。今回は130社以上のスタートアップからの応募があったという。
LaunchPadで優勝を果たしたのは、物流のラストワンマイル(配達業者と荷物を受け取る消費者を結ぶ最後の区間)に特化したサービスを開発し提供する207だった。
決勝戦に進出した全15社の概要は以下のとおり。
スピークバディ
オンライン英語コーチングサービス「スピークバディ」を開発。音声認識、会話AI、デジタル音声といった技術を活用した英会話レッスンを提供する。英会話講師とではなく、AIキャラクターと対話をしながら発音、フレーズ、単語、イディオムなどを学べるのが特徴的だ。
efit
AIを活用した、FXや仮想通貨の自動売買プラットフォーム「QUOREA(クオレア)」を運営する。2021年1月からは、手数料競争の激化、投資初心者の早期離脱といった証券会社が抱える課題を解決する法人プランを提供開始した。
coco
接客対応を行うノンデスクワーカー向けの業務効率化アプリケーション 「coco」を開発し提供する。ショートメッセージを活用し、顧客アンケートの実施や口コミの収集をサポートするほか、集客強化や業務効率化のための機能を備える。
TXP Medical
急性期医療現場の業務フローをデジタル化する病院システム「NEXT Stage ER」を開発し提供。臨床現場における患者情報記録、スタッフ間の情報共有、研究用データ蓄積などの効率化をサポートする。
Mira Robotics
人手不足を解消するアバターロボット「ugo(ユーゴー)」を開発し提供する。2本のアームと高さの調整により、遠隔でさまざまな業務を行うことができる。AIによる学習機能を備えており、自動化も可能となっている。警備や清掃などの現場で実証実験を実施した。
207
物流のラストワンマイル(配達業者と荷物を受け取る消費者を結ぶ最後の区間)に特化したサービスを開発し提供する。配達員向けの業務効率化アプリ「TODOCU(トドク)サポーター」、ギグワーカーを活⽤したデリバリーサービス「スキマ便」などを展開する。
ジグザグ
短期間でECサイトを海外対応可能にする「WorldShopping BIZ」を運営。WorldShopping BIZは多言語、海外決済、海外配送などの対応を一気通貫でサポートする越境EC対応サービスだ。
IB
加入保険情報管理アプリ「保険簿」を展開。保険書類を撮影するだけで加入保険情報が自動でデータ化できる。その他にも、請求できる保険をレコメンドする機能や、家族と加入保険情報を共有する機能などを備えている。
hacomono
フィットネスクラブやダンススタジオといった月謝制店舗の入会、予約、決済といった手続きをオンライン化する「hacomono」を開発し提供する。月謝の引き落としや未払い徴収といったオペレーションを自動化し、業務効率を改善する。
WASD
接客業務の効率化と顧客体験の向上をサポートする「デジちゃいむ」を提供。店舗で発生する顧客による店舗スタッフの呼び出しをデジタル化する。店舗スタッフは対応前に要件を把握できるため、その場に向かう必要のない呼び出しに対してはチャットなどで対応することが可能となる。
タクトピクセル
オンライン校正検版ツール「proofrog(プルーフロッグ)」を開発し提供する。proofrogでは印刷データやデジタルコンテンツの更新差分をクラウド上で校正・共有できる。その他にも印刷工場のための画像認識クラウドプラットフォーム「POODL(プードル)」などを展開する。
ラングレス
愛犬の心を読みとくデバイス「イヌパシー」を開発し販売。心拍の情報から愛犬の心の状態を可視化する。専用アプリでは愛犬の状態を記録することができる。
ガレージバンク
質屋のDXを目指すアプリ「CASHARi(カシャリ)」を開発し提供する。ユーザーは所有する衣類や家電の価値を確認し、そのまま資金化することが可能。フリマアプリなどとは違い、アイテムを手放す必要がない。リース料を支払うことでアイテムを使い続けられる。
AIPLUX Technology
知的財産を守るグローバルプラットフォーム「AIPLUX」を展開する。
Turing Drive
2018年に設立した自動運転領域のスタートアップ。低速車両向けの自動運転システムを開発する。