
「FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSは気がついたら開いてしまうくらい、日常生活で当たり前のように使われています。私たちも“キャリアSNS”である以上、同じような立ち位置を目指さないといけない。そのためにアプリの提供は必須でした」
こう語るのは、キャリアSNS「YOUTRUST」を運営するYOUTRUST代表取締役の岩崎由夏氏だ。同社は4月12日、YOUTRUSTのiOSアプリをリリースした。また、iOSアプリのリリースにあわせて、サービスメッセージを「信頼でつながる 日本のキャリアSNS」にアップデートしている。

YOUTRUSTは友人・知人の副業・転職意欲が確認でき、仕事のオファーができるキャリアSNS。2018年4月にサービスをリリースした。この3年間で登録ユーザー数は累計3万人を突破するなど、副業・転職などの機会創出の場として成長を遂げてきた。また、企業から採用候補者へのスカウト返信率は約60%、アクティブにログインするユーザーの割合は約35%(編集部注:一般的な採用媒体は平均約3〜5%)と高い数値を記録している。
ただ岩崎氏は「ウェブ版はメールが来たからログインする、スカウトが来たからログインするといったように受け身なログインしかされていなかった」と課題を口にする。
「FacebookやTwitterなどは“ふとした瞬間に開く(アクセスする)場所”になっているのですが、YOUTRUSTは目的があって初めて使う場所だったり、友達申請やスカウトメールが来たタイミングで受動的に開く場所だったりする。もっと日常生活で当たり前のように使われるSNSになり、キャリアの見直しやメンテナンスを習慣化してもらうためにはアプリは欠かせない、と思いました」(岩崎氏)
これまでにも周囲から「アプリは出さないのか?」と聞かれていたが、サービスのPMF(プロダクトマーケットフィット。自社の提供するプロダクトが特定のマーケットに適合している状態)までは、柔軟に機能を改善できることからウェブでのサービス提供に限定してきた。だがユーザー数の増加や組織の拡大もあり、このタイミングでアプリのリリースに至った。
アプリのリリースにあたって、YOUTRUSTの機能やデザインに大きな変更はないが、アプリの強みである通知の“即時性”が追加されたことで、YOUTRUSTユーザーはスカウトや投稿、転職・副業の意欲変更の情報を見逃しにくくなる。
「マクロ環境も、ジョブ型雇用の推進や脱・終身雇用の流れなど『個の時代』における新しい働き方に向け急速な変化が進み、自分らしく活躍し続けるためには、今すぐのキャリアチェンジを考えていない人でも“キャリア”について継続的に考え、チャンスやつながりを増やし広げておくことが欠かせなくなったと言えます。副業や転職といった“点”の変化でなく、長く続くキャリアという“線”の変化に寄り添うためにも、アプリのリリースはYOUTRUSTにとって必然の通過点でした。アプリリリースを皮切りに、今後もプロダクトの改善・ビジョン実現のためのサービス改善を進めていきます」(岩崎氏)