Photo:bagira22/gettyimages
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Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語「FemTech(以下、フェムテック)」。昨今、フェムテック領域では卵子凍結や生理周期管理のアプリなどが注目されがちだが、いま世界では、更年期向けの市場で新たなサービスが続々と生まれている。

この市場は、Menopause(更年期)とテクノロジーをかけあわせて「MenoTech(以下、メノテック)」と呼ばれている。今回は、メノテック領域の注目サービスを紹介したい。

市場規模は65.4兆円以上のメノテック市場

個人差はあるものの、50歳前後で閉経する人が多く、この閉経の時期を挟んだ前後数年ずつの約10年間(一般的に45〜55歳ごろ)を更年期と呼ぶ。更年期の主な症状は、ほてり、肌の乾燥、膣の乾燥、関節の痛みなどが挙げられる。

女性起業家に特化した米国のベンチャーキャピタルのFemale Founders Fundが発表した2020年のレポートによると、2025年には世界で約11億人の女性が更年期を迎えるという。企業にとっては6000億ドル(65.4兆円)のビジネスチャンスが生まれることになる。

しかし現状では、大手消費財メーカーが生理用品などでターゲットにしているのは、40歳までの女性だ。そのため、更年期を迎える中年女性に向けられた広告はわずか5%に止まっている。そのため、多くの女性は更年期を理解しておらず、それがいつ起こるのか、自分が更年期であるのかどうかにさえ気づかないという。